日本馬とも激戦を繰り広げた香港年度代表馬エグザルタントが引退

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競馬はブラッド・スポーツとも呼ばれるように、競走馬自身の活躍もさることながら後世に繋がる血統もまた魅力の一つということで、せん馬はどうしても注目度が落ちてしまう印象もあります。

一方で国が変われば事情も異なることもあり、多くのせん馬が活躍するといったケースもあります。近くで言えば馬産を行わない香港が代表格ではないでしょうか。

そんな香港で2019/2020年シーズンの年度代表馬にも選ばれたせん馬エグザルタントが現役を退くことが発表されました。

アイルランドで生まれたテオフィロ産駒で、3歳春にアイルランドでデビューし、3戦目で挑んだアイルランド2000ギニーでは3着に健闘しています。2017/2018シーズンから香港に移籍しており、最大目標に置いていた香港ダービーは3着に敗れたものの、その後芝2400mのG3のクイーンマザーメモリアルカップで重賞初制覇を果たしています。

日本の競馬ファンにとって印象深いレースと言えば2018年12月にリスグラシューを2着に退けG1初勝利を挙げた香港ヴァーズでしょう。これを皮切りにこのシーズンはG1を合計3勝し、最優秀中距離馬と最優秀長距離葉のタイトルを獲得しました。

その後の2019/2020シーズンには、芝2000mのG1クイーンエリザベス2世カップ、芝2400mのG1チャンピオンズ&チャターカップを制したことにより、香港年度代表馬の座にも輝いています。

日本では滅多にお目にかからないテオフィロ産駒ですが、今年の2歳にはダーレーの期待馬がおり、母にミッドサマーフェアを持つダイモンジが面白い1頭となりそうです。

エグゼルタント自身はせん馬のため種牡馬としての活躍は望めませんが、香港移籍後の通算成績32戦11勝、獲得賞金は12億円以上と、記録にも記憶にも残る名馬なのは間違いないところですね。