メジロマックイーン直系ギンザグリングラス産駒初勝利
メジロマックイーンと言えば、かつては「長距離のメジロ」を代表する競走馬、今ではオルフェーヴルやゴールドシップの母の父として名を馳せた日本屈指の名馬です。短距離馬だったダイワパッションとオルフェーヴルの間に生まれた今年の皐月賞馬エポカドーロはダービーでも2着に入り、母の適性を大幅に上回る距離で結果を残しています。
もちろんオルフェーヴル自身も菊花賞を勝利しておりスタミナもあったのは間違いないでしょうが、その元となっているのはやはりメジロマックイーンの血が少なからず影響しているのではないでしょうか。
日本を代表するオーナーブリーダーであったメジロも現在は廃業しており、メジロの血は牝系としてこそ残っているものの、メジロマックイーンも種牡馬として成功したとは言えない成績だっただけに父系としては絶えたかに思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、一頭だけ後継種牡馬が血を繋いでいるのをご存知でしょうか。
先月16日、水沢競馬1Rのダート1300mでデビュー2戦目にして勝利したクイーンソネラの父にあたるギンザグリングラスという馬がメジロマックイーンの直仔にあたります。
現役時代の戦績は中央でデビューしたものの11戦1勝、その後は舞台を南関東へ移し、9歳まで走り通算109戦3勝という戦績で引退。到底種牡馬の持つ戦績とは思えませんが、メジロマックイーン最後の産駒という肩書が多くの人を動かすキッカケとなりました。何はともあれ晴れて種牡馬として再出発を果たし、今年の2歳馬がわずか2頭の初年度産駒となりましたが、さっそく初勝利を挙げました。
現在は新冠町の白馬牧場で種牡馬生活を送っています。前述の通り種牡馬としての生活は期待よりは情によって成り立っているものですが、種付け頭数減少で苦しんだオウケンブルースリからオウケンムーンが出てきたように、どんな血統からレベルの高い産駒が出てくるかわからない、といったところも競馬の奥深さでもあります。
今後中央でデビューしてくる馬が出てくるかはわかりませんが、思い入れのあるファンも多いであろう貴重すぎるメジロマックイーンの直系だけに、長く種牡馬生活が続くことを祈ります。