【クイーンS2026】ヴーレヴーが混戦ムードを経つ!?完全復活を告げた洋芝巧者
公開: 2026/07/31 16:28

G3とはいえ、今年のクイーンSは実績馬と上がり馬が入り混じる混戦ムード。そんな中で伏兵候補として最も注目したいのが、前走の巴賞を圧勝して勢いに乗るヴーレヴーだ。
前走内容だけを見ても重賞通用の可能性は十分。さらに札幌巧者という裏付けもあり、人気以上の評価を与えるべき一頭と見る。
芝へ戻ってスランプ脱却
父はサトノクラウン、母アルギュロス、母の父マンハッタンカフェというスタミナ色の濃い血統を持つ4歳牝馬。
3歳シーズンの2025年にはリステッドのエルフィンSを制し、クラシック戦線でも期待を集めた素質馬だったが、その後は思うような結果を残せず。一時はダート路線も試されるなど試行錯誤が続いた。今年も年明けから2戦連続でダート戦へ出走したが、いずれも二桁着順に敗れ、本来の力を発揮できない状況が続いていた。
それでも陣営は適性を見極める形で芝路線へ戻す決断を下し、その判断が見事に的中。3か月の休養を挟んで挑んだ前走・巴賞では、眠っていた能力を一気に開花させた。
巴賞は着差以上のインパクト、重賞でも通用する
函館芝1800mで行われた巴賞では、スタートを決めてスムーズに2番手を確保。逃げたタシットが大きくリードを取る特殊な展開となったが、ヴーレヴーは慌てることなく自分のリズムを維持。
勝負どころでは抜群の手応えで先頭へ並びかけると、直線では後続との差をみるみる広げ、最終的には0秒5差、3馬身半差という完勝劇を演じた。
当日は雨の影響で洋芝が重馬場となり、パワーと持続力が求められるコンディションだったが、最後まで脚色は全く衰えなかった。
展開が向いた面はあるものの、それだけでは説明できない内容だったことは明らかだ。
千葉助手も「あの勝ち方はとても強かった」と振り返っており、陣営も想像以上のパフォーマンスだったことを認めている。
「洋芝適性」はメンバー屈指
今回最も評価したいのは、やはり洋芝への高い適性だ。
前走の函館だけでなく、2歳時には札幌で行われたシンガポールターフクラブ賞でも2着と好走しており、函館・札幌では【2-1-0-1】という優秀な成績を残している。サトノクラウン産駒は洋芝適性の高い産駒が多く、やはりこの馬も例外ではないと見て良い。
スピードだけで押し切るタイプではなく、力の要る馬場で長く脚を使えることが最大の武器。札幌芝1800mという条件は、まさに能力を引き出せる舞台。
今年は週中から雨予報も出ており、馬場が渋るようならさらに評価を上げたい。千葉助手も「今回も馬場は渋ってもらって歓迎」と語っており、陣営も時計の掛かる馬場を歓迎している。
最終追い切りも充実、精神面の成長光る
状態面にも不安はなし。
中2週での参戦となるが、角馬場からダートコースで軽く汗を流し、順調に調整を進めてきた。
千葉助手は「1回使ってガスは抜けてきている。改めて乗りやすい馬だと思った」と話しており、一度使われたことで心身ともに良化している印象を受ける。
最終追い切りでは、初コンビとなる横山典弘騎手を背に札幌芝コースで単走を消化。
馬なりのまま5F69秒0、ラスト1F12秒2をマークし、終始リラックスしたフォームから力強いフットワークを披露した。
武幸四郎調教師も「以前より穏やかになっているのがいい。ノリさんも『良い』と言っていた。洋芝が合うと思って前走を使ったし、雨馬場も合っていた」と笑顔を見せており、精神面の成長にも大きな手応えを感じている。
データ以上に「舞台適性」を重視
札幌の洋芝適性、馬場への対応力、現在の充実度など、このコース特有の条件を満たしている馬が好走するケースは少なくない。実績だけでは勝ち切れないレースでもあるのがこのクイーンS。
ヴーレヴーは昨年エルフィンSを制した素質馬であり、一時の不振を乗り越えて前走で完全復活を印象付けた。函館・札幌で【2-1-0-1】という実績は偶然ではなく、この舞台だからこそ能力が引き出されるタイプであることを示している。
相手関係は一気に強化されるが、それ以上に舞台適性は大きな武器となる。前走の巴賞は復活の一勝ではなく、重賞戦線への再挑戦を告げる内容だった。
人気が上位に集中するようなら、ヴーレヴーは今年のクイーンSで最も魅力的な伏兵となる可能性が高い。洋芝巧者が完全復活を果たし、重賞初制覇まで一気に駆け上がるシーンがあっても不思議ではないと見て有力視したい。

