土曜の福島メインは芝2000mで行われる3歳以上オープンのG3「福島記念」が開催。例年混戦模様となるハンデ戦で、予想のし甲斐がある難解な重賞戦だ。

過去5年の傾向を見ると、キングマンボ系およびサンデーサイレンス系の血統が好相性を示しており、今年も該当馬には注目したい。なかでもブラックタイド産駒のエコロヴァルツは、マイルチャンピオンシップとの二択から福島記念を選択。短期免許で来日中のプーシャン騎手が騎乗予定となっている。小回りコースで乗り慣れていない外国人騎手という点は割引材料だが、福島芝は1戦1勝と相性が良く、人気が過度に集まらなければ馬券妙味のある存在だ。

ベテラン勢からは、今年9歳となるマンハッタンカフェ産駒のセン馬ダンディズムも見逃せない。昨年の福島記念では3番人気3着、続くステイヤーズSでも3着と右回りの芝重賞で善戦。近4走は結果が出ていないが、今回は久々の福島芝で条件替わりにより一変が期待できる。

昨年の覇者でキングカメハメハ産駒のアラタも健在だ。今年8歳となったが、前走札幌記念では13番人気ながら3着と鋭い末脚を発揮し健在ぶりをアピール。今回は横山典弘騎手とのコンビで挑む予定だ。4か月ぶりの休み明けとなるが鉄砲実績があるタイプで、連覇の可能性も十分にある。

血統傾向、ベテラン勢の復権、小回り適性、騎手との相性と、多角的な評価が求められる一戦。勢力図が拮抗する中で、今年も波乱を生む可能性は高いが、条件に合致した実績馬の浮上も十分だ。データと実力が交差する福島らしい熱戦が期待される。