【JRA東海ステークス2025予想】注目すべきは“先行力”と“勢い”!実力派4頭の勝機を探る

今年からプロキオンステークスとレース名を交換する形で7月に実施される新生・東海ステークス。引き継いだ格はG3で、開催場は2年ぶりとなる中京競馬場。距離はダート1400mでの一戦となる。
名称は変われど、参考とすべきは昨年までのプロキオンSのデータである。開催場こそ中京・阪神・小倉と変遷を辿ってきたが、今回行われる中京ダート1400mでは、人気上位馬の信頼度が高い。過去の中京開催では、5番人気以内の馬が上位を独占する傾向が強く、波乱要素は限定的。昨年の小倉開催では3着に12番人気が突っ込んだが、基本的には実力馬が順当に力を出しやすい舞台だ。
競走番号にも注意が必要で、例年と異なり第7レースとして行われる点は押さえておきたい。
レース条件はハンデ戦ではなく別定。斤量面では、過去の傾向から57kgを背負う馬がリードする構図が続いており、斤量差が大きく影響する印象はない。また、年齢別では、近年は4歳馬か6歳馬しか勝利しておらず、5歳馬の不振が目立つ。ここでその流れを変えられるかにも注目が集まる。
舞台が小倉の1700mから中京1400mに変わることで、前走の距離適性も重要となる。長めの距離からの転戦はやや不利。距離短縮よりも同距離または短めの距離で結果を残している馬を狙いたい。かつては天保山S組が有力だったが、近年は前走のローテーションが固定されておらず、内容重視で見極めるべきだ。特に前走で勝ち負けしていれば、重賞で着順にこだわる必要はない。
展開面では、明確な傾向が出ている。勝ち馬の脚質は「前」。逃げ切り、もしくは早めに進出して前で押し切る競馬でなければ勝ち切るのは難しい。勝負所で4コーナー4番手以内につけている馬が中心。2着・3着は多少後方からでも届くが、半数より後ろではさすがに厳しい。
これらのファクターを総合的に勘案し、今年注目すべきは以下の4頭だ。
1頭目はコンクイスタ。ダートで3勝を挙げているが、芝でも1400mで積極的な競馬を見せており、スピード性能には定評がある。前走は勝利を収めており、勢いそのままに重賞の壁を破る可能性も十分ある。中京の前残り傾向を考えると、先行脚質は魅力だ。
次にインユアパレス。1400mのキャリア2戦はいずれも内容が良く、コンクイスタとは前走で0.1秒差の接戦を演じた。そのリベンジに燃える今回、条件替わりがプラスに働く可能性は高い。流れに乗れれば、こちらが上位に食い込んでくる場面もあり得る。
3頭目はサンライズホーク。中京ダート1200mで3連勝。Jpn3でも結果を残しており、スピードと完成度の高さは明らか。距離延長となる1400mも今の充実ぶりなら難なくこなせるはずで、ここでも上位争いの軸となる存在だ。
最後はエートラックス。ダート1400mでは[3-1-1-0]とパーフェクト連対。前走ではJpn3の1200mを制しており、スピード能力は相当高い。再びの1400mは歓迎材料で、今回の条件に最もフィットする一頭。初の中京もこなせれば、勝ち負け必至だ。
新装・東海ステークスは、スピードと先行力に優れた馬たちが真価を問われる一戦となる。展開ひとつで明暗が分かれるだけに、隊列の形成と位置取りには特に注目したい。実力馬が順当に力を出せる舞台で、価値あるG3勝利を手にするのは果たしてどの馬か。

