【安達太良S予想2025】バースクライ地力上位、初の福島コースも問題なし

前走のカーバンクルステークスで2着に好走したバースクライが、今回の一戦でも主役候補として注目される。2走前のタンザナイトSでも3着と堅実な走りを見せており、近2戦はいずれも小回りの芝1200m戦で結果を残している。これらのレースでは、中団から末脚を発揮する競馬が定着しつつあり、馬群の中でしっかりと脚をためて運ぶスタイルが定着してきた印象だ。
近走は勝ち切れてはいないが、内容は極めて優秀だ。タンザナイトSはスローペースの中で展開に泣いた形だったが、それでも最後は鋭く伸びて3着。前走のカーバンクルSでは、前半3F33秒2というハイペースのなかで中団前目の位置を取れたことが収穫だった。これが鞍上の好判断によるものなのか、それとも馬自身の調子が良かったのかは断定できないが、いずれにせよ充実一途の内容だったことは確かだ。
今回の相手関係を見ると、青函S・2着のティニア、安土城S・3着のアスクワンタイムなどが立ちはだかる存在となるが、実績的にも能力的にも圧倒されるような相手ではない。バースクライは昨年のオーシャンステークスにおいて、最内枠から中団に控え、4コーナーでは他馬と接触しながらも直線でしぶとく伸びて3着に健闘。ビッグシーザーを差し切り、ヨシノイースターにもアタマ差先着した内容は高く評価できる。重賞での好走歴がある点を踏まえても、今回のメンバーでは地力上位と見ていい。
鞍上は今回、石川裕紀人騎手へと乗り替わるが、バースクライはテン乗りの騎手でも安定した成績を残しており、騎手による大きな影響を受けるタイプではない。乗り替わりによる割引材料とはならないだろう。
唯一気になる点は、今回が初めての福島コースとなることだが、右回りかつ小回りの1200m戦はすでに実績を積んでおり、舞台設定そのものに不安は少ない。むしろ展開さえかみ合えば、持ち味の末脚を存分に生かせる舞台といえる。
これまでの安定した戦績と重賞級の実力、さらには今回のメンバー構成を総合的に判断すれば、バースクライを中心視するのが妥当だ。展開ひとつで勝ち切るシーンが十分に描ける存在である。

