【安達太良ステークス2025予想】先行馬が鍵を握る短距離戦に注目

今週土曜の福島メインレースには、芝1200mで行われる3歳以上オープンの別定戦「安達太良ステークス」が組まれている。今年は登録馬14頭すべてが出走可能で、フルゲートに満たないながらも実力馬が揃う一戦となった。
過去に同条件で行われていた「福島テレビオープン」の近5年の傾向を見ると、先行馬が4勝を含む6連対と好成績を残しており、先行力が勝敗を左右する傾向が強い。一方で、逃げ馬はすべて馬券圏外に沈んでおり、序盤から無理にハナを奪いにいくタイプよりも、番手で流れに乗る形が好走への鍵となりそうだ。
有力候補として注目されるのが、フランケル産駒の5歳牡馬ティニア。ここ2戦はいずれも先行策から粘りを見せ、4着、2着と安定した成績を残している。テンのスピードとレースセンスに優れており、今回も流れに乗る競馬ができれば上位争いは濃厚。今回は戸崎圭太騎手との新コンビで臨む予定で、さらなる前進に期待がかかる。
もう1頭、注目を集めるのがハーツクライ産駒の5歳牝馬バースクライ。重賞戦線では結果が出なかったものの、オープン入り後の2戦ではいずれも馬券圏内と着実に力を発揮している。差しと先行、両方に対応できる自在性も魅力で、展開が嵌れば勝ち負けに加わってくる可能性は高い。ただし、今回は5か月ぶりの実戦ということで、仕上がりがひとつのポイントになる。
伏兵候補として名前を挙げたいのが、シルバーステート産駒の5歳セン馬カルロヴェローチェ。近5戦はいずれも二桁着順と厳しい内容が続いているが、騎乗予定の丸山元気騎手はこのレースに過去5年で4度騎乗し、【1-1-1-1】という好成績を残している。馬の近況だけを見れば評価は難しいが、騎手との相性や福島コースでの実績から、穴馬として一考の余地は十分ある。
今年の安達太良ステークスは、スピードと立ち回りの巧さが問われるレースになりそうだ。先行力と展開への対応力を兼ね備えた馬が台頭しやすい舞台だけに、過去の傾向と現在のコンディションを見極めることが、的中への鍵となる。

