今年は牝馬三冠をにぎわせたナミュールをはじめ、毎日王冠・2着のジャスティンカフェや関屋記念の覇者ウインカーネリアン、オークス・4着のピンハイなど骨のある好メンバーが揃った東京新聞杯。

甲乙つけがたい実績馬ばかりとあって、どの馬を優先すべきか悩ましいところではありますが、今回最有力視したいのは、前走エリザベス女王杯・9着から参戦するピンハイです。

阪神1800mで行われた2走前の西宮Sでは馬体重12kg増と大きく馬体を増やしながらも、メンバー上がり最速33秒0という鬼脚で差し切る強い内容で秋初戦を快勝。前走のエリザベス女王杯は重馬場で、内荒れ馬場の内枠も響いたかたちでの敗退でした。スタミナ的にもこの距離は長過ぎた印象で、大幅に距離が短縮されるここはパフォーマンスを上げてくる可能性は高いと見ています。

また、東京コースは昨年のオークス・4着ぶりと久々ですが、同レースでは直線で前が狭くなり進路変更するロスがありながらも長く伸びての4着でした。直線の長い東京コースは持続性の高い脚質を持つ同馬にとって力を発揮しやすいコースと言えそうで、斤量も55kgと軽いここは最後までしっかりと伸びてくれそうです。

今回は良馬場で走れそうですし、東京替わりの距離短縮で最軽量の55kgを背負ってとなれば崩れることはないように思えます。ということで本命はピンハイです。

続いて相手ですが、対抗馬として有力視しているのは、昨年のNHKマイルCの5着馬・インダストリアです。

NHKマイルCでは、勝ち馬ダノンスコーピオンから0秒4差の5着に善戦。のちにマイルCSを制して最優秀短距離馬に輝く4着馬のセリフォスとは、わずかに0秒1差の接戦でした。今回相手も強化されますが、東京マイルでセリフォスと差のない競馬を演じた実力からここでも引けはとらないと見ています。

爪の不安で約半年の休養を余儀なくされましたが、復帰戦となった前走のカウントダウンSでは1頭だけ次元の違う脚で突き抜け、力の違いを見せつける勝ちっぷりで快勝。プラス14kgと馬体をかなり増やしてきた中であっさりと復活Vを果たしており、明け2戦目の上積みとコース替わりで前進が見込める今回は、引き続き上位争いが期待できるでしょう。

ということで今年の東京新聞杯は本命ピンハイ、対抗インダストリアという予想で勝負したいと思います。