日曜の中山メインはダート1200mの「カペラステークス」が開催。

注目は昨年の覇者ガビーズシスターの連覇挑戦だ。過去のカペラSはコパノキッキングやダンシングプリンス、リュウノユキナなど、同舞台で強さを発揮するリピーターが多く、リピーターレースの傾向が強い。今年もガビーズシスターがその歴史に名を刻む資格は十分にある。ただし、今年はサウジ遠征の影響もあって出走数はわずか3戦。いずれも掲示板には載っているものの連対はなく、完全復調にはもう一歩という状況だ。加えて今回は吉田隼人騎手との再タッグとなるだけに、その手綱さばきが連覇の鍵を握る。

勢いという意味では、現在地方交流重賞で3連勝中の3歳馬ヤマニンチェルキが最も目を引く。JBCスプリントに挑んでいても勝ち負けできたと評価されるほどの実力馬で、中山ダートは初参戦とはいえ、すでに世代上位のスプリンターとしての地位を築いている。休み明けも苦にしないタイプで、主戦・岩田望来騎手とのコンビで重賞4連勝を狙う構えだ。

未知の魅力なら、同じ3歳馬のテーオーエルビスだろう。未勝利戦では11馬身差の圧勝を演じ、その後1勝クラスで足踏みはしたものの、近3走で3連勝と一気に軌道に乗った。成長力と勢いという点では今回のメンバーでも見劣らない。ここ2戦手綱を取った坂井騎手から鮫島克駿騎手への乗り替わりとなるが、過去に勝利させた経験のある騎手であり、問題はないはずだ。むしろここを勝てば再び主戦の座を奪取する可能性もある重要な一戦となる。

実績馬の連覇挑戦、重賞3連勝中の新星、そして未知の勢いを秘めた若きスプリンター。今年のカペラSは世代や立場の異なる実力馬が揃い、例年以上に混戦の様相を呈している。波乱含みのスピード決戦の行方に注目したい。