【阪神ジュベナイルF予想2025】輝くのは良血か、勢いの新星か?混戦の2歳牝馬頂上決戦

日曜の阪神メインは2歳牝馬限定のG1「阪神ジュベナイルフィリーズ」が行われる。ファンタジーSを勝利したフェスティバルヒルが故障で離脱したのは痛手だが、母にG1馬を持つ良血馬の参戦も多く、フルゲートの激戦が期待できる一戦となった。
主役として評価されているのは、エピファネイア産駒のアランカールだ。母はオークス馬シンハライトという超良血で、ここまでの戦績も期待を裏切らない。デビュー戦を1番人気で快勝すると、続く野路菊Sでも堂々の勝利。牡馬相手にも力上位を示しており、今回のG1でも1番人気に推されるのは当然の流れだ。
手綱を取る北村友一騎手は、今年の日本ダービーをクロワデュノールで制し、さらには凱旋門賞にも参戦した充実の一年を過ごしている。来年のクラシック戦線を見据える上でも、このアランカールとのコンビは大きな注目を集める存在である。
対抗格として注目したいのが、アドマイヤマーズ産駒のアルバンヌだ。デビュー戦こそフェスティバルヒルの2着に敗れたが、その後は未勝利戦、サフラン賞を連勝し勢いは抜群。今年は同じアドマイヤマーズ産駒のエンプロイダリーが桜花賞と秋華賞を制しており、血統の勢いも後押しとなりそうだ。鞍上はフォーエバーヤングでブリーダーズカップクラシックを制し、ジョッキーとして初の「anan」表紙を飾った坂井瑠星騎手。ノリに乗る男の手腕にも期待が膨らむ。
伏兵なら、モーリス産駒のミツカネベネラを挙げたい。デビューから2戦続けて人気以上の好走を見せており、前走のアルテミスSでは9番人気ながら2着に食い込んだ実力馬だ。近親には地方ダートで活躍したルースリンドがおり、血統的底力も秘めている。今回は美浦・鈴木伸厩舎と津村明秀騎手の“恩師タッグ”で挑む一戦となり、津村騎手がかつての所属厩舎へ初めて大きなタイトルを届ける可能性もある。
実績、血統、勢いが交錯する2歳牝馬の頂上決戦。アランカールを中心にしつつも、アルバンヌやミツカネベネラといった対抗・伏兵勢も侮れない極めて興味深い一戦となりそうだ。若き才能が輝く瞬間を、しっかり見届けたい。

