同日開催の桜花賞へ間に合わずオークス出走に照準を合わせた競走馬たちの参戦が多く「残念桜花賞」とも呼ばれることのあるレースが、今週日曜日の阪神9レースに組まれている3歳牝馬限定のリステッドレース・忘れな草賞です。
過去5年のデータでは、2019年に後のオークス馬ラヴズオンリーユーが勝利しており、過去にもオークスで結果を残した馬たちを輩出してきたレースだけに、不名誉な異名こそ戴いているものの、オークス路線としては注目に値する一戦となっています。
今年は12頭が登録しており、2勝馬はエイシンヒテンのみ、という額面では小粒なメンバー構成となっていますが、1勝馬の中にも血統的に注目したい馬たちの参戦があるため見過ごせません。
半姉に日本でもエリザベス女王杯勝ちでおなじみのスノーフェアリーがいるディープインパクト産駒のシュレンヌや、全兄にキセキがいるビッグリボンなど、血統面で先々期待できそうな期待馬がエントリーしています。
中でも注目したいのが、未勝利戦脱出まで4戦を要していますが、芝2000mなら狙い目と思えるモーリス産駒のマジカルステージです。
栗東・須貝厩舎の管理馬で、母オツウは現役時代通算5勝を挙げ、福島牝馬S、ターコイズSで3着の実績がある競走馬です。
前走の未勝利戦では先行して押し切る競馬で勝利していますが、追い込む競馬も経験しており、2戦目の重馬場でも2着という戦績もあることから、馬場状態が悪くなっても対応できる経験は積んできています。
また、須貝厩舎としては珍しいといえるルメール騎手が今回騎乗予定となっていますが、登録馬の中ではやや人気薄が予想されるだけに馬券妙味もありそうです。
オークス路線に向けて注目と述べましたがリステッドレースに加え非トライアルのため、1勝馬にとっては勝たないとオークス出走は厳しくなってくるため、各陣営とも除外対象ではないだけにきっちり仕上げてくるものと思われます。
今年の勝ち馬がオークスで結果が残せるかどうかも含めて、注目しておきたいところですね。