【追憶の名馬面】ダイワメジャー父サンデーサイレンス、母スカーレットブーケ、母父ノーザンテースト。 社台が世界中を廻り集めてきた、綺羅星の様な駿馬達の血を受け継いだダイワメジャーが、千歳に誕生したのは2001年4月8日。 大きな栗色の馬体、額にはズドン...
【栄光の瞬間】2001年第35回スプリンターズステークス・新たな壁の誕生1994年。小島太最後の愛の鞭に応え、有終の美を飾ったサクラバクシンオー。 名は体を表す、では無いが、その名の通り圧倒的なスピードで平成初期の短距離路線を駆け抜けた彼のことを、私は近代日本競馬史上最速のサラブレッドと思っ...
【追憶の名馬面】負け続けのヒロイン、ハルウララ人類皆平等、というが顕微鏡で仔細に観察すると大なり小なり差は存在している、と考えている。この差に、勝った負けたを見出した時、ある者は、更に上へ、またある者は、負かされた相手を潰そうと燃え上がる。またある者(私)は、クソだ...
【追憶の名馬面】ペルーサ時に驚いて期待し、またある時は膝から崩れ落とされ、またまたある時は、ただ泣かされた。 喜怒哀楽、良い思い出もあれば辛い思い出もある。しかし奴は、何故か憎めない奴だった。 何故かよくわからないけど憎めない馬、ペルーサを初め...
【追憶の名馬面】スペシャルウィーク 最終話「最後の宿敵」第2話「希望の光」 1999年。 古馬になったスペシャルウィークは、年明けの名物重賞、AJCCから始動した。シーキングザパールとアメリカ遠征へ挑んだ武に替わり、鞍上はフランスの名手、オリビエ・ペリエ。 馬場は良の発表だっ...
【追憶の名馬面】スペシャルウィーク 第2話「希望の光」第1話「ライバル」 けたたましい金属音が一瞬の静寂を打ち破った。18頭の優駿が鉄檻から飛び出したのを確認すると、スタンドを埋め尽くした観衆の声が杜に響き渡った。 全馬、見事なスタートを決め、1コーナーへ向かっていく。タヤ...
追憶の名馬面【スペシャルウィーク】第1話「ライバル」自分と同等、もしくはそれ以上の力量を持つ者を指す言葉にライバルというものがある。日本語では好敵手と訳される、この言葉のルーツは、ラテン語で小川という意味の、rivalis から生まれた。川をはじめとする、水源は人間が生き...
【追憶の名馬面】キンツェムデンマークの童話作家、ハンス・クリスチャン・アンデルセンの作品に、「みにくいアヒルの子」という作品がある。 アヒルの群れの中に混ざった何とも醜い雛鳥が、実は白鳥の雛鳥だった。という、世界中のチビっ子が一度は必ず目を通す、...
【追憶の名馬面】クロフネ1639~1854年。 異国との貿易、人の移動などを禁じた、いわゆる鎖国令により、日本はおよそ200年間、世界から孤立した期間があった。封建体制を確固たるものにする為に発令されたこの政策は、国内の経済や庶民文化を保護し、...
【追憶の名馬面】ロジータ9月の終わり。煌びやかな都会から列車が下ってきた。行き先はそれまでいた場所とは一転し長閑な街。この列車に乗っている者達に対して私は、もう一度頑張ろう!まだまだやれるさ!と暖かいエールを送りながら列車を見送る。 しばらくす...