【函館2歳S予想2025】世代の1番星に輝くのは?注目はレコード勝ちのブラックチャリス

函館開催のフィナーレを飾るのが2歳馬による短距離重賞の「函館2歳ステークス」だ。世代初の重賞戦であり、キャリアの浅い若駒たちがしのぎを削るスピード勝負として注目される。
一昨年には10番人気の伏兵が勝利し、波乱の舞台という印象が強い同レースだが、昨年は1番人気が快勝、2番人気も3着と人気勢が意地を見せた。1番人気の信頼度には波があるが、例年、4番人気以内の馬が2頭は馬券に絡む傾向は見逃せない。迷ったときは人気上位馬から入る戦略も有効といえるだろう。
出走馬の大半が前走で新馬戦を勝ち上がってきた1戦1勝馬で構成されるのが、この時期の2歳重賞の特徴だ。未勝利戦からの参戦も稀にはあるが、過去のデータを見れば、1戦目で敗れた馬が巻き返すのは至難の業。2020年に新馬戦5着から3着に入った馬がいたものの、これは例外的なケースといえる。
牝馬の早熟さが目立つのも夏の2歳戦の特徴で、近年は牡馬に比べて牝馬の上位進出が目立つ。スプリント戦ということもあり、脚質よりもスピード能力が問われやすく、競馬経験の浅い馬たちが見せる一瞬の切れや先行力が勝敗を分ける。
枠順傾向としては、勝ち馬は外枠優勢の流れがある一方で、3着には内枠からの差し込みも目立っており、ポジション取りと展開読みも鍵になる。他場からの転戦組は信頼しづらい点も頭に入れておきたい。
今年の注目馬としてまず名前が挙がるのはブラックチャリス(牝2)。デビュー戦では番手追走から直線で鋭く抜け出し、3馬身差をつけて圧巻の勝利。勝ち時計1分08秒2は2歳コースレコードで、非凡なスピードセンスを証明した。ここは人気を集めることが予想されるが、それに見合うだけの内容だった。
対抗馬としてはブラックチャリスに新馬戦で敗れたトウカイマシェリ(牝2)も侮れない。逃げて2着に粘った内容に加え、その後の未勝利戦では好位から抜け出して快勝。成長力も見込める一頭だ。
さらに、開幕週の1000m戦で逃げ切りレコード勝ちを決めたカイショー(牡2)もスピード能力は高い。距離延長がどう出るかがポイントだが、ハナを奪えばしぶとい。
もう一頭の注目はノアールビーナス(牝2)。新馬戦は2着に敗れたが、ここに照準を合わせたローテーションからは陣営の手応えも感じられる。レースの流れひとつで浮上の余地は十分にある。
短期決戦ならではのフレッシュな激戦に、スピードと完成度で世代の1番星になるのはどの馬か注目が集まる。

