【JRA函館2歳ステークス2025】逃げ切り厳禁?カイショーは危険な人気馬か

今週日曜、函館競馬場のメインレースとして行われるのは、芝1200mで争われる2歳限定のGⅢ・函館2歳ステークスだ。今年は15頭が登録しており、そのうち5頭は未勝利馬。門別で2戦1勝の実績を持ち、栗東・大久保龍志厩舎へ移籍して今回が中央初戦となるファインニードル産駒・エイシンディードを除けば、新馬戦を勝ち上がってきたのは7頭にとどまっており、例年に比べてやや手薄な印象のメンバー構成といえる。
このレースは例年、逃げ切りで新馬勝ちしたタイプが多数参戦することもあり、前がかりの展開になりやすい。ただし、過去10年で逃げ切り勝ちを決めたのは2019年のビアンフェのみ。基本的には2番手以降で運んだ馬が好走しており、逃げ馬にとっては厳しい条件が揃っている。
そうした傾向から見るとスワーヴリチャード産駒でデビュー戦を逃げ切り、3馬身差のレコード勝ちを収めたカイショーは、今回1ハロンの距離延長を強いられるうえ、上位人気が予想される立場。展開次第では危険な人気馬となる可能性がある。
一方で、控える競馬で結果を出してきた馬には注意が必要だ。洋芝のデビュー戦を差し切り勝ちを果たしたパドトロワ産駒・クラディスティーナや、道中9番手から押し上げて勝利したロードカナロア産駒・エスカレイトは展開が向けば一気の台頭も十分に考えられる。
さらに、人気薄の伏兵候補として注目したいのが、タワーオブロンドン産駒のスターオブロンドン。デビュー戦はダート1000mで快勝しており、今回は芝替わりの一戦となるが、母の父にシーザスターズを持つ血統背景からも洋芝適性は高そうだ。条件替わりで一変の可能性を秘めた存在といえる。
混戦ムード漂う函館2歳ステークス。展開と適性が勝敗を分ける目が離せない一戦となる。

