【小倉記念2025予想】フロック視は禁物の“厳選1頭”!新潟大賞典・3着のハピ

ダートG1・チャンピオンズカップで3着に入るなど、高い実力を誇るハピが、ここにきて芝適性を開花させている。芝3戦目となった前走・新潟大賞典で3着と好走し、ついに芝で結果を残した。展開や馬場がかみ合ったとはいえ、G3重賞の舞台で後方からの末脚一閃。インパクトある走りでファンの記憶に鮮烈な印象を残した。
芝初挑戦は2023年4月の大阪―ハンブルクC。道中は絶好の手応えで直線に向かうも、内で2度進路を失い、結果は9着。続く天皇賞・春では競走中止と、芝では長らく評価を下げていたが、今年に入って再び芝へ挑戦。迎えた新潟大賞典では、後方待機から直線で馬場の外に持ち出し、力強い伸びを見せての3着。馬場状態が渋り、上がり勝負にならなかった展開もプラスに働いた。
鞍上の菱田騎手も「雨で馬場が渋ったのもよかったですね」と語った通り、展開と馬場の後押しを得た形だが、それでもこのクラスで通用する能力があることを証明した。ダートでのキャリアを思えば、芝での激走も決して偶然ではない。
現状、スピード一辺倒の競馬にはやや不向きなタイプではあるが、持久力とパワーを要する展開になれば浮上する。特に、スタミナと地力が問われる中距離戦では高いパフォーマンスが期待できる。夏の小倉は例年、開催が進むにつれて馬場が荒れ、時計がかかりやすくなる。今年もコース全体が力の要るコンディションになっており、ハピにとっては願ってもない舞台となる。
課題は小回りコースでの立ち回りだが、タフな馬場で上がり最速を記録できる末脚は大きな武器。先行力も併せ持ち、位置取り次第では重賞制覇も現実的な目標となる。
栗東CWで行われた1週前追い切りでは、6F82.1秒―1F11.4秒と鋭い動きを披露。状態は万全に整っており、積極的なレース運びができれば勝機は十分にある。
これまで芝での実績が乏しかったことから、ファンの一部にはまだ疑問視する声もあるが、それゆえに人気の盲点にもなり得る。展開と馬場がかみ合えば、一気のタイトル奪取があっても何ら不思議はない。芝とダートの二刀流として、ハピが新たなステージへ踏み出す夏となるか。注目の一戦だ。

