セントウルS(2015)の予想と見解、データが導いた3つの傾向とは?

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今週からいよいよ秋競馬に突入していく。秋の阪神開幕戦はサマースプリントシリーズ最終戦「第29回セントウルステークス(G2)」だ。セントウルSは阪神競馬場の内回りを使用する芝1200mのコースである。スタート地点から直線の途中まで下りが続き、最後の直線は約120mの間に1.8mの勾配というキツイ急坂が待ち受けている。スタートから最初のコーナーまでの距離も約243mと短めで、さらに開幕週ということも相まって前を走る馬は簡単には止まらない。下りの勢いに乗っての外差しも有効に思えるが実際のところはどうだろうか?開幕週=先行馬が有利、という単純な予想で良いのだろうか?

実際にどういった脚質のタイプの馬が馬券に絡んでいるかを調べるために、過去10年の1~3着馬と各馬のコーナー通過順位を集めてみた。

過去10年の1~3着馬と各馬のコーナー通過順位

1着(通過)2着(通過)3着(通過)ペース
2014リトルゲルダ(6-4)ハクサンムーン(2-2)エピセアローム(8-8)32.9-34.5
2013ハクサンムーン(1-1)ロードカナロア(3-3)ドリームバレンチノ(5-5)33.8-33.7
2012エピセアローム(5-5)ロードカナロア(3-3)アンシェルブルー(8-7)33.2-34.1
2011エーシンヴァーゴウ(2-2)ラッキーナイン(9-4)ダッシャーゴーゴー(7-4)34.1-34.4
2010ダッシャーゴーゴー(6-4)グリーンバーディー(9-12)メリッサ(6-9)33.9-34.1
2009アルティマトゥーレ(3-2)スリープレスナイト(5-4)コスモベル(2-2)33.8-34.0
2008カノヤザクラ(4-5)シンボリグラン(3-3)スプリングソング(1-1)33.5-33.8
2007サンアディユ(1-2)カノヤザクラ(10-8)キンシャサノキセキ(7-7)33.4-33.7
2006※シーイズトウショウ(4-4)テイクオーバーターゲット(2-2)ネイティヴハート(7-6)33.3-35.3
2005ゴールデンキャスト(2-2)ホーマンテキーラ(1-1)マルカキセキ(7-4)33.9-34.4

※中京開催

(1)3番手以内の先行馬

各馬のコーナー通過順位を見ていると、2010年を除けば3番手以内で先行している馬が毎年連対(2着以内)していることがわかる。"4コーナーで3番手以内にいる馬"ではなく、"2コーナーの通過順位も3番手以内"でそのまま最終コーナーをまわっているので、スタートから3番手内まで上がってくる先行馬が強いという傾向が見て取れる。スタートから最初のコーナーまでの距離が短い中、好スタートを決めれて一気に前目に付けれるダッシュ力がある馬は要注意しておきたい。

(2)勝馬は4コーナーで5番手以内にいる馬

過去10年の勝馬は、全て最後の4コーナーを5番手以内で通過している。一番多いのは2番手で通過した馬で、4勝している。5番手以下で通過した馬は過去10年で1頭もいない。最終コーナーで最低でも5番手以内にはいないとアタマは厳しいか。やはり前目で競馬をした馬が好走する傾向にあるようだ。

(3)後方からの差しは届いて2,3着までか

直線の短い急坂で後ろから差すにはパワーもスピードもテクニックも必要だ。加えて開幕週の状態の良い芝で勢いの付いた先行馬を差すのは至難の業だろう。最終コーナーを6~9番手で通過した馬は2,3着には入着しているものの、1着に入着した馬は過去10年で1頭もない。後方からの差しは2,3着までは届くが、1着までは届かないことが多い。相当なハイペースにならない限りは先行馬が優勢にあると見てよいだろう。