【セントウルS】いまだG1未勝利・ロードカナロアの後継馬の挑戦

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香港でも最速王の名をゲットしたロードカナロア。種牡馬としても期待されているキングカメハメハ産駒として異色の短距離馬です。

日本のスプリント界を一手に担っていた最速王者の引退後の跡目として1番手に目されていたハクサンムーン(父アドマイヤムーン、母父チリエージェ、母の父サクラバクシンオー)が2015年9月13日開催の第29回セントウルステークスへ出走します。

短距離を走るために産まれてきたといっても過言ではない血統ですし、これまでのローテーションでもそのように組まれています。実際にアイビスサマーダッシュも優勝し、2013年のセントウルステークスではロードカナロアを抑えての優勝と見事な戦績から、ロードカナロア引退後の後継馬戸まで言われました。

ですが、現在の短距離界は群雄割拠となってしまっています。コパノリチャード、ダノンシャーク、モーリス。そして今年のNHKマイルC勝ち馬のクラリティスカイ。すべて勝ち馬が違う展開。

そしてハクサンムーン主戦として結果を残してきた酒井騎手も、高松宮記念の失態から降ろされてしまい、戸崎騎手に手綱を渡したこともあります。

ところが戸崎騎手でも結果が出ない。
昨年のスプリンターズステークスでは直線が長い新潟コースとはいえ、13着の大敗まで喫してしまう、そんな過程を経て、また酒井騎手のもとへ手綱が返ってきました。

1,200mの逃げ馬といえば、サクラバクシンオーや最近ではアストンマーチャンが浮かびます。やはり短距離は逃げ馬がキーを握ります。まして人気馬ならなおさらですし、馬券検討の際に真っ先に気になってしまうのが有力な逃げ馬でもあります。

そういう意味でも注目せざるを得ないのがハクサンムーン。昨年はやや小粒なメンバーでしたが、今年は豪華メンバーがそろった印象です。

ここに来て短距離馬の素質が開花のウリウリ。レッツゴードンキと同じ馬主さんで勢いもある今年のヴィクトリアマイル勝ち馬のストレイトガール。これにハクサンムーンを含め、3強とみられています。

酒井騎手は期待されていた札幌記念のトーホウジャッカルでもまさかの敗戦。ここでもこけるわけにはいかないでしょう。有力どころのリーディングを争う騎手と違い、酒井騎手など中堅どころは、G1前の叩き台でもある程度の結果が求められてしまうのが辛いところでもあります。

とはいえ、かつてはロードカナロアの後継者とも呼ばれた馬。ここは通過点として、本番・スプリンターズSで印が集まるような競馬を見たいところですね。