【JRA札幌2歳ステークス2025】未来のクラシックホース候補誕生なるか?注目すべきは人気薄の牝馬

9月6日(土)、札幌競馬場のメインレースは芝1800mで行われる2歳G3「札幌2歳S」が開催。今年はフルゲート14頭に対して登録13頭となり、全馬が出走可能となる。
過去10年の勝ち馬を振り返ると、2018年のニシノデイジーが障害G1を制したほか、2019年のソダシは桜花賞、2021年のジオグリフは皐月賞を制すなど、後にクラシック戦線で存在感を示す素質馬を多く輩出している。近年はやや小粒な結果が続いているが、今年は久々に大物誕生が期待される一戦となる。
牡馬ではジオグリフの全弟ロスパレドネスに注目が集まる。美浦・木村厩舎に所属し、鞍上はルメール騎手という兄と同じ黄金コンビ。ドレフォン産駒の同馬は、福島芝1800mのデビュー戦を6番手追走から抜け出し快勝しており、兄の再現を思わせる強い勝ちっぷりで華麗なデビューを飾った。
牝馬勢ではオブラプリーマの一発が魅力だ。福島芝2000mのデビュー戦を7番人気ながら圧勝。ヴァンゴッホ産駒らしい持続力を見せつけ、3馬身以上の差をつけて楽勝した。今回も伏兵扱いならば馬券妙味は十分にある1頭と言えよう。
さらに注目を集めるのが函館の芝1800mで行われた未勝利戦を勝ち上がってきたスマートプリエールだ。母は名牝スマートレイアーで、その主戦を務めた武豊騎手が騎乗する点も話題。デビュー戦はサレジオの3着に敗れたが、続く未勝利戦では4馬身差で圧勝。洋芝適性も高く、血統背景と上昇度を考えれば重賞でも通用する力を秘めている。
札幌2歳Sにおける牝馬の勝利は2022年のドゥーラ以来途絶えているものの、その年は2着にドゥアイズが入るなど牝馬がワンツーを決めた。人気の有無にかかわらず、牝馬は軽視できない存在である。
伝統ある札幌2歳ステークスは未来のクラシックホース誕生の舞台。ロスパレドネスの血統的ロマンか、オブラプリーマやスマートプリエールといった牝馬勢の台頭にも警戒したい。将来を占う重要な一戦という意味でも目が離せない一戦となりそうだ。

