【ヴィクトリアマイル予想2023】2冠牝馬スターズオンアースに〝危険サイン〟あり?

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今週はいよいよ古馬牝馬による春の女王決定戦「ヴィクトリアM」が開催。過去10年で1番人気は3勝、2・3番人気に至っては0勝と、上位人気が不振傾向にあるのが同レースの特徴。

今年は上位人気が予想される中でもとくに注目を集めそうなのが、昨年の二冠牝馬スターズオンアースだ。

前走の大阪杯は約6ヶ月の休み明けという中、初の牡馬相手に鼻差の2着。スタートで出遅れ、前半58.9秒、後半58.5秒という厳しい流れを唯一後ろから追い込んで上位に絡んできた。改めてトップクラスの実力を示したと言えよう。

とは言え、秋初戦の秋華賞は3着、今年初戦の大阪杯は2着と、内回りコースで差し届かず。脚元の不安により休み休みのローテーションと、力は見せているが歯がゆい結果が続いている。

持ち味の末脚が活きてきそうな長い直線の東京コースは合いそうだが、やはり気になるのが“マイル”という距離。前走後は鞍上のルメール騎手が「2400mの馬かもしれません」とコメントしており、桜花賞とオークスのレースぶりからも長いところが合う印象が強い馬でもある。これまでの戦績を振り返ると、2000m以上のレースでは全て上がり最速をマークしているが、マイルは4戦して上がり3位が2回、他2回は4位以下とマイルでは持ち味を活かしきれていないのが現状だ。

もう一つの懸念材料は、“スタート”だ。現在2戦連続で出負けしており、初速は遅い馬。好位を取れないのはこのレースでは大きな不安となる点で、最近の位置取りからして距離短縮はマイナスに働く可能性は大いにある。後方からの競馬になるのが明白な同馬が、マイルでこその馬が多いメンバーを全頭差し切って勝ちきれるのかと聞かれると、心もとないところがある。

直線の長い東京ならその末脚はフルに活きそうだが、果たして久々のマイル戦に対応できるのか。レースは上位人気が期待を裏切る傾向が強く、スターズオンアース自身も不安材料少なくない。買い難い条件が揃っているが、それをはねのけてくれるだけの力を持っているとも言え、取捨選択に頭を悩ませることになる1頭となりそうだ。