謎の天皇賞馬マメチン

ダービーではディープブリランテと大接戦を演じ、後に春の天皇賞を連覇したフェノーメノ。競走馬時代は美浦・戸田厩舎の元で管理され、現在は社台ステーションで種馬として活躍しています。産駒には、後ろ脚が長めで骨太でしっかりした仔が多い、というコメントもあります。また、筋肉質なだけではなく柔軟性もあるのは、ステイゴールドからの遺伝でしょう、ともいわれています。オルフェーブル兄弟、ゴールドシップなどと共に、ステイゴールドの血を残す大事な仕事がこれからも続くわけですが、それぞれ母系がまったく違うだけに、それぞれの産駒の適性や傾向を比べるのも面白いかもしれません。

そんなフェノーメノのことを管理していた戸田調教師は特殊な呼び方をしているのをご存知でしょうか?わたしたちがオルフェーブルをオルフェと略したり、ゴールドシップをゴルシと略したりするのとは異質なあだ名、マメチンと呼ばれています。社台ステーションのスタッフの間では「フェノー」と呼ばれているそうで、マメチンと呼ぶのは戸田調教師のみとのこと。マメチンの由来としては当歳の頃の見た目が黒豆のようだったところから来ているようです。

その他にもキストゥヘヴンはキッチュ、シビルウォーはウォーちゃん、ブレイクランアウトはブレイク、キュリオスティーはキュリちゃんなどあだ名があり、自身が管理した馬たちに引退後にも会いに行っているとのこと。師弟愛というのも馬はどうあれ人のほうは少なからず感じるようです。各厩舎で接し方は当然異なりますが、人情味あふれるこういったお付き合いも微笑ましいものですね。