【スプリンターズS2015予想】平坦巧者多数の中フラアンジェリコが穴を開けるか!?
今年の秋のGⅠ戦線の最初を飾るスプリンターズS。個人的に見てみたかった大物ビッグアーサーが出走できなかったのは残念ですが、それでもなかなか面白いメンバーが揃いました。
セントウルSでハクサンムーンのハナを奪い逃げ切ったアクティブミノル、そのレースで大外から完璧なレース運びで2着に差しこんできたウリウリ、当然巻き返しを狙うスプリントGⅠ路線の常連ストレイトガール、ハクサンムーン。アイビーサマーダッシュ、北九州記念を連破してきて勝てば鞍上武豊騎手のJRA通算重賞300勝を飾るベルカント、捲りで1200mを連勝中のウキヨノカゼ、GⅠ馬コパノリチャードやミッキーアイル、そしてレベルの高い香港からの刺客でルメール騎手鞍上のリッチタペストリーとかなり面白いメンバーです。
ただ、これらのメンバーを見れば見るほどこれらスプリント路線の馬達よりも京成杯オータムハンデを勝利したフラアンジェリコが上位に来そうな予感がするのです。この馬は前走で重賞を勝ったとは言え、まず人気になりませんので3着までに入ってくれれば十分な穴となるでしょう。
なぜフラアンジェリコが穴を明ける予感がするのかという最大のポイントが『中山競馬場』ということです。中山競馬場というのは直線は長くありませんが、直線の急坂は他の坂のある競馬場と一味も二味も違います。ですから昔からダイタクヤマトやマツリダゴッホのような中山競馬場が得意な馬が、人気薄で中山のGⅠを勝利することが多いのです。
今回のスプリンターズSの出走馬のこれまでの中山の戦績を見てみると、勝利しているのは4頭のみ。ハクサンムーンこそ2年前のスプリンターズSであのロードカナロアの2着に来ていますが、さらに重賞に限定しみると勝っているのは、フラアンジェリコとサクラゴスペルしかいません。サクラゴスペルは、休み明け初戦がGⅠというのは如何にも厳しい、となると中山巧者としては、フラアンジェリコが優位にみえます。
フラアンジェリコは、これまで芝1200mを走ったことさえない点でかなりマイナス評価と言えますが、今回のスプリンターズSは前走で逃げられなかったハクサンムーンと、逃げないと結果の出ていないアクティブミノルのかなり激しい逃げ争いが予想されるだけにハイペースが見込まれます。それに増してハイペースでもついていけるスピードのあるベルカントやストレイトガールが先行すればハイペースの中でもかなりのハイペースになる可能性もあります。
さらに、差し馬で人気になるウリウリやティーハーフ、連勝中のベルカント、ウキヨノカゼなどの戦績をよく見ると坂のあるコースよりも平坦コースの成績がいい馬ばかりなので、ハイペースで差し馬も伸びない中、前走の中山競馬場で追い込みを決めたフラアンジェリコには一発の可能性が十分あるのです。
そして最後に余談ですが、フラアンジェリコの兄には高松宮記念を勝利したオレハマッテルゼがいます。オレハマッテルゼは初めての1200mの芝となったGⅠ高松宮記念を制したおり、フラアンジェリコの血統的にも初の1200mでGⅠであっても上位に食い込む可能性があるのです。実績的にはお兄さんよりも劣るかもしれませんので、フラアンジェリコは勝てるまではいかなくても馬券に食い込んで穴を開ける可能性は十分にあるのではないでしょうか。