【東京ハイジャンプ2025予想】実力伯仲の三強対決、勝負を分けるのは“斤量”か“勢い”か?

今週日曜の東京競馬9Rでは、芝3110mで行われる障害G2「東京ハイジャンプ」が開催。今年は10頭立てと少頭数ながら、現障害界の実力馬が勢ぞろい。見応えある一戦となりそうだ。
最大の注目馬は、春の中山グランドジャンプを8馬身差で圧勝したエコロデュエルだろう。強気の先行策から抜け出して押し切ったレース内容はまさに完勝。その後も調教では順調な動きを見せており、6歳にしていよいよ本格化を迎えた印象だ。今回も引き続き草野騎手が手綱を取る予定で、昨年このレースでジューンベロシティの2着に敗れた雪辱を果たす構え。東京の舞台で成長した姿を見せることができれば、春秋連覇に向けての第一歩となる。
一方、昨年の覇者ジューンベロシティも虎視眈々と連覇を狙う。ここ2戦で手綱を取る高田騎手とのコンビで挑む今回、状態面の良化も顕著だ。昨年はスピードと安定感を武器に押し切って見せたが、今年は相手がさらに強力。特に中山グランドジャンプで敗れたエコロデュエルとの再戦は注目の一騎打ちとなる。まだ7歳と若く、経験値と勝負強さで王座を譲るつもりはない。
そしてもう1頭、伏兵として侮れないのがサイードだ。障害重賞で3戦連続2着と勝ち切れない競馬が続くものの、どのレースも安定感抜群。姉に芝重賞4勝のベルカントを持つ良血で、今回は昨年の障害リーディングジョッキー・小牧騎手が手綱を取る。トップ2頭が61~62kgを背負うのに対し、サイードは60kgでの出走。斤量面での恩恵もあり、展開ひとつで上位争いのチャンスは十分だ。人気の盲点となれば、単勝・複勝ともに妙味ある存在といえる。
6歳で充実期を迎えたエコロデュエル、連覇を狙うジューンベロシティ、勝利目前のサイード。頂上決戦にふさわしい三強がそろった東京ハイジャンプは、障害界の勢力図を左右する一戦となる。秋のジャンプ界を制するのは、果たしてどの馬か。注目の一戦が、府中のターフで幕を開ける。

