今なお現役。偉大すぎる種牡馬ブライアンズタイム

3冠馬のナリタブライアンを筆頭にマヤノトップガン、サニーブライアン、タイムパラドックスにフリオーソなどなど、芝・ダート問わず数多のGIホースを輩出した不世出の大種牡馬ブライアンズタイム。最近ではエーシンビートロンやレーザーバレットなど、活躍馬の多くがダート馬ということもあり、若い競馬ファンにとっては、ブライアンズタイム産駒=ダート馬という印象が強く、POGなどでもブライアンズタイム産駒を選ぶということは、あまりなかったことと思います。

「クラシックはブライアンズタイム産駒を買えば間違いなし!」という時代があったことを知る人間としては、少々寂しい気持ちにもなりますが、今年はダンツプリウス(ニュージーランドT(GⅡ))の出現により、2012年のレインボーダリア以来となる芝の重賞タイトルを獲得。さらにブルードメアサイアーとしても今年は皐月賞馬ディーマジェスティを輩出。渋いところでは、園田の第1冠菊水賞を勝ったシュエットも母父ブライアンズタイムでした。

競馬の世界には目に見えない勢いというものが存在しますが、この流れに乗ったかのような結果だったのが、先週のメトロポリタンS。1着モンドインテロは母父がブライアンズタイムで、3着フレージャパンは父がブライアンズタイム。そしてシンガリ人気で僅差の4着に粘ったプランスペスカも母父がブライアンズタイムと、もうお祭り状態(笑)。

サンデーサイレンスの出現により、サイアーランキングで1位を取ることはできませんでしたが、1993年に産駒を送り出してから24年。大きく順位を落とすことなく、産駒のJRA通算1700勝という偉業も達成。これほどまで永きに渡って活躍馬を送り出した種牡馬は、後にも先にもいなかったのではないでしょうか。

2013年に亡くなりはしたものの今なお産駒の活躍は続きます。サイアーラインもかろうじて繋がっています。フリオーソの産駒も今年からデビューが見られるはずです。今後もブライアンズタイム血統を楽しみに見ていきたいです。