【ドバイシーマクラシック予想2022】“馬場”が鬼門のシャフリヤール
ドバイワールドカップデーの第8レースに組まれているのは賞金総額500万米ドル(約6億円)の高額賞金レース「ドバイシーマクラシック」。2014年にジェンティルドンナが同レースを制して以来勝利にこそ至っていないものの、2021年まで2着3頭、3着4頭と毎年のように上位争いを演じています。
今年は日本における最高峰のレースである日本ダービーを制したシャフリヤールが参戦。世代最強と目されたG1・3勝のエフフォーリアを唯一降した馬が、世界最高峰の舞台へ打って出ます。英国拠点の大手ブックメーカー「Bet365」では単勝オッズ4.50倍の1番人気に推されており(3/23時点)、海外からの評価も高い1頭です。
初の海外遠征という点も当然課題となりますが、今回最重要視したいファクターは“馬場”。昨年毎日杯をレコード勝ちしているように、この馬は良馬場でこそ持ち味が発揮されるタイプというのは今やファンの間では周知の事実。雨で不良馬場開催となった2走前の神戸新聞杯で勝ち馬に0.7秒差の4着に敗れたことが、その信憑性をより高めました。
舞台となるのはメイダン競馬場の芝2410m。同競馬場は1週ちょうど2400mで、東京競馬場を横に引き延ばした様なコース形態となっています。最後の直線も長く、日本馬の得意とする脚を溜めて長い直線で一気にラストスパートするという戦法が発しやすいコースです。例年日本馬が上位争いをしていることがそれを裏付けていると言って良いでしょう。
このように、コース形態自体は日本馬にとってむしろアドバンテージとなりますが、問題は“馬場”です。使用されている芝はバミューダグラスをベースにペレニアルライグラスがオーバーシードされたもので、香港のシャティン競馬場と同じ構成です。ただ、開催期間やコースの使用頻度の兼ね合いで香港の方は強度を重視しており、ドバイの方は時計がやや遅いという印象を受けます。“高速馬場専用機”というレッテルが貼られつつあるシャフリヤールにとって、メイダンの馬場がどこまで高速化しているかが勝敗を分けるであろうキーポイントとなりそうです。