【JRA】種牡馬ダノンバラード亡くなる、腹膜炎を発症

種牡馬ダノンバラード(牡17)が、北海道新冠町のビッグレッドファームで死亡したことが、11日に明らかになった。9日に膀胱結石の除去手術を受け、術後の経過は順調だったが、その後に腹膜炎を発症。10日朝に息を引き取ったという。
ダノンバラードは2010年10月にデビュー。初戦を快勝し、続くラジオNIKKEI杯では重賞初挑戦にして勝利を収め、将来を嘱望された。翌2011年のクラシック戦線では皐月賞3着と健闘。さらに2013年にはアメリカジョッキークラブカップを制し、同年の宝塚記念でもゴールドシップに続く2着と中長距離戦線で安定した実績を残した。
2014年のアンタレスステークス(14着)を最後に現役を引退。2015年から種牡馬としてのキャリアをスタートさせた。種牡馬2年目の2016年にはトルコの馬主により購買され、イタリアのベスナーテ牧場に移動。イタリアでは2017年に61頭の牝馬と交配を行うなど、海外でも注目を集めた。
その後、2017年11月にはトルコとイタリアの馬主に所有されたままイギリスのバッツフォードスタッドへ移動。2018年には、イギリスで初めて繋養されるディープインパクト産駒の種牡馬として歴史を刻んだ。
同年、日本でデビューを控えていた初年度産駒の資質に注目した岡田繁幸氏によって買い戻され、7月に日本へ帰国。以降はビッグレッドファームで種牡馬生活を送り、2019年と2020年には年間100頭を超える牝馬と交配するなど高い人気を誇った。
産駒では、キタウイングが2022年の新潟2歳ステークス、2023年のフェアリーステークスで重賞2勝を挙げるなど、父としての存在感を発揮。今年も26頭に種付けを行っており、今なお注目を集めていた存在だった。
ダノンバラードは、父ディープインパクト、母レディバラード、母父アンブライドルドという良血馬。通算成績は26戦5勝で、うち重賞2勝を記録している。
種牡馬としても国内外で活躍し、競馬界に多大な貢献を果たしたダノンバラード。その早すぎる死が惜しまれる。心よりご冥福をお祈りする。

