【オールカマー2023】ジェラルディーナは危険な人気馬?複数の不安要素アリ
ここで主役を張るのは前走の宝塚記念・4着から参戦するジェラルディーナだ。
惜しくも馬券圏内は逃してしまったが、3コーナーから仕掛けてポジションを上げていく競馬はイクイノックスを負かしに行く仕掛け。結果的にハマらなかったものの、ペースが落ちているところで後方勢の中ではいち早く動いて仕掛けていく好騎乗であったと感じる。勝ちに行った分最後の最後に甘くなってしまっての4着で、負けて強しの競馬を展開してくれた。
馬の脚そのものはしっかり出し切る騎乗をしており、この馬の持ち味である末脚を爆発させることが出来ればこのメンバーが相手ならあっさり勝ち切ってくれるのではないだろうか。
とは言え、能力面での不安は無いが、今回はまだまだ状態の良い開幕3週目の馬場。週中は雨も少なく、良馬場開催が濃厚だ。重馬場の中で強烈に突き抜けて戴冠を果たした昨年のエリザベス女王杯の印象がやはり強く残っており、この馬はタフ馬場で一気に信頼度が上がるタイプ。高速馬場でとなると割り引く必要もありそうだ。
さらに出遅れ癖アリ、鞍上はテン乗りの団野騎手と信頼し難い条件もある。調教では何度も同馬に騎乗している団野騎手だが、競馬スタイル的にも注文が多いタイプのこの馬をいきなりの実戦で乗りこなすことが出来るだろうか。
すでに賞金も十分に稼いでいることからここはエリザベス女王杯へ向けた“叩きの一戦”と捉えることもできそうで、人気を集めるならなおさら危険な人気馬という評価を下すファンも少なくないのではないだろうか。
能力的には間違いなく上位の存在となるが、良馬場開催、出遅れ癖、テン乗り騎手、叩き仕上げの懸念と条件的には買い難い条件も多く揃っていることも覚えておきたいところだ。