【アイビスサマーダッシュ2025】灼熱の新潟でスピード勝負!今年の千直王は誰の手に?

今週の新潟メインは日本唯一の直線競馬・芝1000mで行われるG3「アイビスサマーダッシュ」。例年とは異なり第7競走として組まれており、11Rではない点に注意が必要だ。暑熱対策による早発走の影響で、出走時間を見誤らないよう気をつけたい。
新潟の“千直”といえば、外ラチ沿いの馬場を走れる外枠有利がセオリー。中でもピンク帽(8枠)は最重要視すべき条件で、過去の傾向でも的中への近道となっている。次点は橙(7枠)や緑(6枠)といった外寄りの枠。内目の枠でも一気に外へ殺到する馬がいないとは言い切れないが、一昨年のような内枠大健闘は例外にすぎない。
実際、枠順別の好走パターンを見ると、馬券圏内に2頭以上絡むのは主に8枠または7枠であり、それ以外の帽色は1頭が精一杯という印象だ。3連系の馬券では、人気薄の紐荒れを加味するにしても、ベースは外枠から組み立てるのが王道となる。
懸念材料は1番人気の信頼度。近3年は3連続で馬券圏外に沈んでおり、帽色も橙→桃→橙と外枠であったにもかかわらず敗退している。ただし、同じく外枠で2〜3番人気あたりの馬はしっかり馬券に絡んでおり、極端な波乱は起きにくい。結局のところ、「外枠の人気馬+伏兵」の組み合わせがバランスの取れた馬券戦略となる。
前走ローテにも注目が必要で、最も信頼できるのは同コースのオープン戦「韋駄天ステークス」組。もしくは夏の1200m重賞を走ってきた馬たちが狙い目となる。勝ち負けにこだわる必要はないが、大敗しているようでは巻き返しは難しい。
もう一点、見逃せないのが牝馬の強さである。このレースでは年齢を問わず牝馬の好走が顕著で、3着以内に2頭以上入るのが“当たり前”の構図となっている。
以上の点を踏まえて、注目馬を3頭挙げておきたい。
まずはテイエムスパーダ。昨年のこのレースで3着に入り、千直との相性の良さを証明済み。加えて前走・韋駄天ステークスを勝利しており、勢いを持って臨む今回は3つ目の重賞タイトルも十分射程圏だ。
次にモズメイメイ。昨年の覇者で、1000mという条件に適性があるのは明らか。ただし、前走の内容がやや悪く、さらに今回は1kg斤量が増えての出走となる点が気がかり。実績重視か、状態重視かで評価が分かれる1頭だ。
そしてカルロヴェローチェ。前走で距離短縮に適応し、好内容の競馬を披露。さらに今回の1000mへの再短縮はプラスに働く可能性が高く、スプリント適性の開花が見込める。
「枠」「性別」「ローテ」。この3つの視点で読み解けば、アイビスサマーダッシュは自然と見えてくる。外枠有利とはいえ、すべてを鵜呑みにせず、展開と勢いのバランスが求められる一戦となる。

