【日本ダービー2018予想】21年ぶりに逃げて勝てるか、ジェネラーレウーノ
ダービーへ向けたトライアルは青葉賞、プリンシパルステークスがあり、その他の路線で世代頂点を目指す道筋もあるが、牡馬クラシック一冠目である皐月賞にも優先出走権がついているためダービーの前哨戦として見る向きもある。そんな皐月賞をハイペースの逃げ争いの中で3着まで粘りきったジェネラーレウーノ。これまで5戦3勝に加え3着2回と、馬券圏内を保ち続ける安定した成績を収めている。また、その競馬スタイルも新馬戦以外は逃げと番手の先行に徹底しており、ダービー本番でもレース展開をつくることになるだろうジェネラーレウーノの動向は多かれ少なかれ、どの陣営も意識はしているはずだ。
そして、鞍上の田辺裕信騎手と言えば一昨年の安田記念でロゴタイプの会心の逃げ切りなどに代表されるように、先行させて恐ろしいタイプのジョッキーであり、ジェネラーレウーノとの相性も申し分ない。ジェネラーレウーノの最大の課題はやはり上がりの瞬発力勝負になったときだろう。逃げ馬のため仕方ない部分はあるが、上がりタイムは未勝利戦での34.1秒が持ちタイムとしては最高のため、そこまでに後続に距離を詰められてしまうと厳しいものがある。
とは言え、大一番で思い切った騎乗の出来る田辺騎手なので、駆け引きの望まれるレースはお手の物かもしれない。ジェネラーレウーノ自身も、自分でペースを作れる脚質なので作戦は幾通りも考えられる。
血統面では、父はモーリスで一躍ブレイクしたスクリーンヒーローで、産駒のダービー勝利はさすがにまだなく、モーリスがマイルから2000mという適性だったためにダービーへの対応力は未知数な部分が多いが、自身が同舞台のジャパンカップ勝ち馬であり、更に遡ればグラスワンダーの血統であることを考えれば距離に関しては必要以上に心配するほどでもないだろう。
90年代には3頭いた逃げてダービーを勝った馬も、97年サニーブライアンを最後にこの20年間パッタリと途絶えてしまっている。逃げがリスクと取られ、素質馬には横綱相撲を選択させているが故かもしれないが、他の陣営からしてペースメーカー程度の認識となったとき、安田記念のロゴタイプよろしく不意の一撃を喰らわせることが出来るかが見ものだ。