【NHKマイルカップ予想2016】メジャーエンブレム、勝利の鍵を握るのは"ペース"

記事「【NHKマイルカップ予想2016】メジャーエンブレム、勝利の鍵を握るのは"ペース"」のサムネイル画像

5月8日は春のマイル王者決定戦「第21回NHKマイルカップ」です。桜花賞で4着に敗れたメジャーエンブレムがこちらへ方向転換してきたことでレースはますます面白くなり競馬ファンの我々としては嬉しいのですが、陣営からしてみればなんとか結果を残さねばと必至になっていることでしょう。

メジャーエンブレムはもともとオークスと両睨みの状態でしたが、桜花賞の結果によりあっさりと3歳クラシックの一つであるオークスを捨ててきました。異例なローテーションとまでは言わずとも、稀なローテーションであることは事実。バタつく陣営を不安視する声も少なく無いでしょう。とは言え能力が高い馬であることは間違いありません。NHKマイルカップはG1レースの中でもレベルの高いレースですし、G1に相応しい戦績であることが第一条件であると思います。牝馬限定とは言えマイルの重賞を2つも勝っているメジャーエンブレムは十分勝ち負けできる力があると見て問題はなさそうです。

急な路線変更にライバルの逃げ馬、メジャーエンブレムに立ちはだかる数々の壁。勝利の鍵を握るのは"ペース"か?!

メジャーエンブレム好走において一番の鍵となるは何と言っても「ペース」でしょう。とにかくペース全体をしっかりと引き上げて持ち味であるスピード持続力を活かせるレースにしていくことが求められます。前走の桜花賞ではスタートも良くなく、その後も行く気を見せずに後手後手になっての敗退でした。鞍上のC.ルメール騎手の腕によるところが大きいですが、多少出負けしたとしても前目を意識しながら競馬していかなければ桜花賞の二の舞いになってしまうでしょう。

スタートの問題やマークされる厳しさももちろんあるのですが、それよりも同じ逃げ馬であるシゲルノコギリザメの存在の方が厄介そうですね。500万下勝ちの抽選馬と聞けば大したことはなさそうですが、今年の始動戦であるシンザン記念で3着、ファルコンSで3着と重賞戦でも逃げ残っている生粋の逃げ馬で、侮れない一頭です。シゲルノコギリザメは7枠と外枠を引いているのでメジャーエンブレムがすんなりスタートを決めればハナに立てるのではないでしょうか。ただ、シゲルノコギリザメも外から積極的に前につけていくことを考えると前半はある程度流れそうです。潰し合いになれば差し馬勢にとって東京の長い直線は格好の見せ場の作りどころになりますね。新潟2歳S馬のロードクエストやファルコンSの勝馬トウショウドラフタあたりにとってはベストなシチュエーションでしょう。

逃げれずに負けた桜花賞から、今後は逃げ切りが難しいとされる東京マイルのG1で逃げざるを得ないような空気が漂うメジャーエンブレム。牡馬もいるここに入ってきてどこまで巻き返せるでしょうか?急な路線変更、ライバルに強力な逃げ馬、牡馬相手のマイルG1、控える差し馬勢と数々の壁が立ちはだかっている状態ですが、すべてを乗り越えマイル王の座に君臨することができるでしょうか?これだけの不安材料があると重い印を打ちづらいのが正直なところですが、この馬の成長力と可能性にも賭けてみたい気もします。いやはや今週も競馬は楽しみが尽きませんね。