【JRA函館記念2025予想】舞台巧者のキミノナハマリア、コース替わりで巻き返しへ

日曜の函館メインは夏の名物ハンデ重賞「函館記念」が行われる。このレースは「とにかく荒れる重賞」として知られ、競馬ファンの間でも波乱度の高いレースとして定評がある。その証拠に、過去10年の結果を見れば、3着以内に10番人気以下の馬が9頭も絡んでおり、波乱の実績は折り紙付きだ。
今年の出走馬は14頭。重賞実績馬が揃っているわけではなく、近走成績もまちまちで、混戦ムードが漂う。前走で二桁着順に沈んだ馬が5頭、馬券圏内に入っていたのはわずか2頭という状況からも、予想は極めて難解だ。
そんな中で注目したいのが、ハンデ54kgを背負うハービンジャー産駒の5歳牝馬・キミノナハマリアである。近2走は阪神牝馬S11着、さらにその前も10着と大敗が続いている。しかし、あえてこの馬を推す最大の理由は、舞台となる函館競馬場との抜群の相性にある。
キミノナハマリアはこれまで函館で2戦2勝。その2勝は単なる偶然ではなく、内容の濃い勝ち方だった。初勝利は新馬戦。11頭立てで8番人気という低評価ながら、好スタートから好位を追走。直線で前が塞がれる不利がありながらも、すぐに進路を切り替えて差し切り勝ち。上がり3ハロンはメンバー中最速で、2番目の馬に0.8秒差をつける秀逸な内容だった。
2勝目は3勝クラスの五稜郭S。この時は外々を回る横綱競馬で上がり最速をマークし堂々の勝利。しかも2着だったマイネルエンペラーは、その後に日経賞を制しており、函館で既に重賞レベルのパフォーマンスを見せていたことになる。
さらに、この2戦で手綱を取っていたのが、今回もコンビを組む鮫島克駿騎手。馬場・騎手ともに相性は抜群であり、キミノナハマリアにとってはまさに絶好の条件が揃った一戦といえる。
荒れる重賞・函館記念。今年も波乱含みのメンバー構成となったが、函館での高い適性と鮫島騎手との好相性を武器に、キミノナハマリアが重賞初制覇を果たす舞台は整った。まさに「ここしかない」と言える一戦だ。

