【札幌日経賞2025予想】巻き返し必至!スティンガーグラスがリステッドで反撃へ

7月28日(日)の札幌競馬メインレースには、芝2600メートルのリステッド競走・札幌日経賞が組まれている。夏の滞在競馬を象徴するこの一戦において、巻き返しを狙うのがスティンガーグラスだ。前走の目黒記念では11着と大敗を喫したが、その内容を精査すれば、ここで見直す価値は十分にある。
目黒記念では、1番人気アドマイヤテラをマークする形で進めたが、スローでイン有利の展開に泣いた。位置取りがやや後方になったこともあり、最後まで見せ場をつくることなく敗戦。鞍上ルメール騎手も「勝ち馬の後ろでうまく運べたが、まったく伸びなかった。敗因が分からない」と首をひねったほどで、決して立ち回りのミスではなかった。むしろ、重賞の壁に跳ね返された印象が色濃い一戦だった。
しかし、2走前の湾岸ステークスで見せた内容を思い出してほしい。この一戦では中団でしっかりと折り合い、3コーナー手前から進出を開始すると、直線では後続を一気に突き放して快勝。展開はハイペースでタフな馬場だったが、それをものともせず「追走力」「持続力」「末脚」と三拍子そろった勝ち方でオープン入りを決めた。実力は明らかで、前走だけで評価を落とすのは早計だ。
3走前のグッドラックハンデも印象的だった。大外枠から中団外目を追走し、早めに動いたサンライズソレイユを直線で圧倒。中山芝2500メートルという舞台設定のなか、持ち味をフルに発揮した内容で、着差以上に強さを感じさせた。この馬がもっとも能力を発揮するのは中山かもしれないが、直線が短い札幌の小回りコースでも、脚質的に不安はない。
デビュー以来、陣営は無理なローテを避け、じっくりと馬を育ててきた。その成果が如実に表れ始めたのが今年春以降。重賞での苦戦は成長過程における一つの通過点に過ぎず、リステッド級であれば十分に勝ち負けできる力を秘めている。
札幌コースは初となるが、洋芝も合いそうで、距離も問題なし。目黒記念から相手関係は一気に楽になる。ここは再びスティンガーグラスの存在感を示す絶好の舞台と言える。勝ち負け濃厚の一頭として注目したい。

