【魚沼ステークス2025予想】人気勢に不安要素?浮上する伏兵モズロックンロール

今週土曜の新潟競馬メインは、芝2000mで行われる3歳以上3勝クラスの定量戦「魚沼ステークス」。秋のローカル最終盤を飾る名物レースとして定着しており、今年も好メンバーが集結。例年通り、激しい出走権争いとともに見応えある一戦となりそうだ。
過去4年のデータ(2021~2024年)を振り返ると、波乱もありつつ基本的には人気馬が強い傾向を示している。2023年は11番人気ホウオウリアリティが勝利、3着にも10番人気マテンロウアレスが食い込む波乱の決着となったが、それ以前の3年間では1番人気馬が3勝と、圧倒的な信頼度を誇った。人気上位が結果を残しやすい安定傾向の中にも、展開ひとつで伏兵の台頭がある点がこのレースの面白さといえる。
また、陣営の所属別データにも注目したい。ここ4年で明確な差が出ているのが関西馬の優勢ぶりだ。関東馬は好走例こそあるものの、勝ち切るまでには至っておらず、最高成績は2着2回止まり。遠征での環境面や輸送の影響もあり、関東馬には少し分が悪い傾向が続いている。
今年の登録馬の中では、人気を集めそうなのがアスクナイスショーとウインオーディン。前者はレインボーステークスで1番人気2着と勝ち上がり目前の内容を見せたシルバーステート産駒。後者は美浦・鹿戸厩舎所属で、母に重賞勝ち馬ピエナビーナスを持つ良血エピファネイア産駒だ。いずれも能力的には上位だが、データ面では“関東馬不振”という不安材料が付きまとう。人気先行となれば、馬券的には評価を下げる判断も必要だろう。
一方、データ面で狙いが立つのが関西勢。その筆頭格として注目したいのが、ビーチパトロール産駒の5歳牡馬モズロックンロールだ。前走の弥彦特別では7着に敗れたが、勝ち馬とはわずか2馬身差と内容は悪くない。このクラスでも2着の実績があり、叩き2走目となる今回は状態面の上積みも見込める。鷲頭虎太騎手との新コンビで挑む点も興味深く、展開ひとつで上位進出があって不思議はない。
人気馬の信頼度は高いが、関東馬優勢とは言い難い魚沼ステークス。今年もデータの裏を突く“関西勢の台頭”が見られる可能性は十分だ。堅軸か、波乱か。秋競馬のラストスパートを占う一戦となる。

