【セントライト記念2025予想】王道決着ムードでも波乱の芽はあるか?

中山競馬場で3連休最終日に行われるメインレースは、菊花賞トライアルとして位置づけられる伝統のG2セントライト記念だ。今年は12頭立てと少頭数での一戦となり、例年通り上位人気馬中心の決着が濃厚とみる。
実際、昨年は2・1・3番人気の順で決着し、3年連続で上位人気3頭が馬券圏内を独占している。フルゲートの14頭を超える年こそ6番人気以下の台頭も見られるが、少頭数の今年はセオリー通り人気サイドから狙うのが定石だ。
有力路線は前走ダービー組とラジオNIKKEI賞組。昨年もダービー出走馬が上位を独占しており、王道は揺るがない。別路線組が馬券に絡むには、重賞以外なら必ず勝利歴が必要となる。重賞敗退からの巻き返しも皆無ではないが、前走で上位人気を集めていなければ信頼度は下がる。枠順に関しては内枠が優勢で、脚質は問わず自分のリズムで運べるかが勝負の鍵となる。
注目はまずミュージアムマイル。二冠を目指したダービーでは6着に敗れたものの、皐月賞馬としての底力は健在。距離短縮となる中山芝2200メートルも血統・内容からこなせる下地がある。秋緒戦をあっさりクリアして本番へ弾みをつける可能性は高い。
ファイアンクランツも侮れない。ダービー9着からの挑戦だが、相手関係が落ちるG2なら実力は通用する。鞍上モレイラの手綱さばきが大きな武器となるだろう。
レッドバンデは青葉賞で0秒1差の惜敗後、古馬相手の条件戦を完勝。夏を越しての成長力が光る。ここでの走り次第では菊花賞で一躍主役候補へ浮上するシナリオも描ける。
ジーティーアダマンも忘れてはならない一頭。皐月賞での敗戦は実力不足によるものではなく、スムーズさを欠いた結果。スムーズな競馬ができれば巻き返しは十分に可能だ。
今年のセントライト記念は例年通り人気馬中心の構図だが、それぞれが夏を越して成長した姿を見せられるかが焦点となる。菊花賞を見据えた試金石の舞台で、実力馬たちがどのような走りを披露するのか注目が集まる。

