【サウジアラビアRC予想2025】東西の精鋭激突!ニシノエースサマVSアスクエジンバラ、次世代王者はどっちだ?!

今週土曜の東京競馬メインは、芝1600mで行われる2歳G3「サウジアラビアロイヤルカップ」。2015年に日本とサウジアラビア王国の外交関係樹立60周年を記念して創設された同レースは、今年で節目となる70周年を迎える。歴史的背景とともに、将来のクラシック候補たちが顔を揃える注目の一戦となる。登録頭数は9頭と少頭数ながら、素質馬がそろい、見応えある戦いが期待される。
過去10年の傾向を見ると、勝ち馬はいずれも1番人気から4番人気の範囲で収まっており、人気馬が順当に結果を出す傾向が顕著だ。所属別の勝利数は関東馬が6勝、関西馬が4勝と拮抗しており、どちらの陣営にもチャンスがある。また、勝ち馬のすべてが前走1着馬という点も見逃せないデータで、勢いを持って挑む馬が好結果を残していることが分かる。2着馬も過去10年で9回が前走1着馬というデータが示す通り、“勢い重視”が勝負のポイントとなる。
その中で注目を集めるのが、美浦・鹿戸雄一厩舎が送り出すニシノエースサマ(牡2、父スワーヴリチャード)だ。初戦はスタートで後手を踏み5着に敗れたものの、2戦目の未勝利戦では一変。3コーナー手前から早めに進出し、直線では後続をまったく寄せ付けない5馬身差の圧勝劇を演じた。2か月半ぶりの実戦とはなるが、持ち前の先行力と東京コースでのスピード勝負への適性を考えれば、重賞初挑戦でも好勝負が見込める。鞍上には三浦皇成騎手を予定しており、攻めの競馬で頂点を狙う構えだ。
対する関西勢の筆頭格は、福永祐一厩舎のアスクエジンバラ(牡2、父リオンディーズ)。デビュー戦こそ4着に敗れたが、その後は小倉の未勝利戦、札幌のコスモス賞と連勝中。しかも異なる条件の中でしっかり結果を残しており、柔軟な対応力が光る。今回は岩田康誠騎手に乗り替わるが、騎手が固定されない中でも連勝している点は、馬の地力が高い証拠だ。ここを制して賞金を加算すれば、年末から来春にかけてのクラシック路線をにらむ上で大きな一歩となる。
その他では、カンナステークス2着のユウファラオ、新潟2歳ステークスで9着に敗れたリネンタイリンなども登録。前走で結果を残せなかった馬にとっては厳しいデータが並ぶが、少頭数ゆえに展開ひとつで上位進出のチャンスは十分ある。
重賞戦線の入り口とも言えるこのサウジアラビアロイヤルカップ。ここを勝った馬たちは、過去にグランアレグリアやステラヴェローチェといったG1級の名馬へと成長してきた。今年の勝ち馬が、来年のクラシック戦線を彩る存在になる可能性は高い。次代のスター誕生を告げる秋の東京マイル戦に、注目が集まる。

