【東海S予想2025】ヤマニンウルス、1週前追い切りで集中力ある走り

7月27日に中京競馬場で開催される東海S(G3、ダ1400m)に出走を予定してるヤマニンウルス(牡5、斉藤崇厩舎)。
昨年末の名古屋大賞典6着以降、勝ち星から遠ざかること4戦。近走では本来の粘りを欠くレースが続いており、ここは一気に距離を1200mへ短縮し、流れを変える構えだ。
前走のアンタレスSでは、前掛かりのラップながらも5F目に12秒9と息の入る区間があり、決して極端に厳しいペースではなかった。にもかかわらず、ヤマニンウルスは3コーナーから早々に手応えを失っており、現状の1800mでは持ち味が生きないと見る。レースぶりからも距離適性の見直しが必要な段階にあり、1200mなら最後まで集中して走り切れる可能性が高い。
1週前追い切りでは、栗東坂路を単走で駆け上がり、4F54.7-1F11.9をマーク。前半はゆったりとした入りだったが、しまいの伸びは鋭く、2勝クラスの古馬サトノプリエールを追走して最後は11秒9で併入。時計以上に、最後まで集中力を切らさず脚を動かし続けた内容は評価できる。特に坂路でのこの時計は、これまでのこの馬の基準からしても水準以上で、仕上がりは順調だ。
斉藤調教師も「前回は少し競馬をやめるところがありました」と振り返るように、前走の敗因には精神的な面も影響していたと見られる。体調そのものは良好なだけに、内面的なリセットさえできれば、巻き返しは十分に可能だ。
条件替わりと精神面の立て直し、この2点が整えば、ヤマニンウルスが本来のスピードと先行力を取り戻す場面があっても不思議ではない。距離短縮の勝負手で、復権への一歩を踏み出すことができるか、注目の一戦となる。

