【JRAシルクロードS予想2023】7歳ベテランホースの巻き返しに期待!

今週の日曜日、中京競馬場では春のスプリンターチャンプを決める高松宮記念のトライアルレースの1つ、シルクロードステークスが行われます。

昨年来のスプリント路線は、確固たる抜けた馬がおらず大混戦ムード。スプリントG1は近年はコロコロと上位馬が変わっているように、主役不在の状態が続いています。主役級の登場が待ち遠しいファンも少なくないでしょう。

春の大舞台へ向けた重要な一戦ということで今年も豪華メンバーが集結。現在4連勝中の昇り馬マッドクール、前走京阪杯を勝利し1200m戦を勝中のトウシンマカオ、桜花賞3着で昨年のスプリンターズステークスで僅差の5着のナムラクレア、そのスプリンターズステークスで2着に好走したウインマーベル、小倉のCBC賞で1分5秒8の日本レコードで勝利したテイエムスパーダなど、主役候補が勢ぞろい。有力4歳馬と歴戦の実績を持つ古馬達の戦いという構図から見ても見応えたっぷりな一戦となりそうです。

そんな中で注目しているのは、歴戦の古馬のうちの1頭、7歳馬のファストフォースです。ファストフォースは、歴戦の古馬達の中に合って唯一、1200mのG1に直近3回連続で出走している実績馬です。しかしながら成績は、初重賞だった2021年のCBC賞で逃げ切り当時の日本レコードで快勝した以降は勝利から遠ざかっています。12戦して馬券に絡んだのは2着2回3着1回のみで、昨年などは8戦して2着が一度あるだけで二桁着順が3度もあると尻つぼみの成績です。

ところがここ2戦、逃げ切れるほどの快速馬が押しても前にも行けない中で、後方からの競馬をしてしっかりと差し脚を伸ばしてきています。出たなりか作戦かはわかりませんが、脚質の幅を見せてきたのは見逃せない点。2走前の京阪杯では6番手追走から伸びて7着、続く前走のタンザナイトSは12番手追走から上がり3F33秒9と、順位と内容は上がってきています。

また、前走の馬体重の増減がプラス20キロと大きく増えていました。そんな中で前々からの馬が揃った中であの位置取りからではこんなものでしょう。今回は、有力馬が比較的前目の競馬で引っ張るタイプなので、展開面も差しを覚えたファストフォース向きの展開となりそうな気配も十分。中京コースも昨年のセントウルSで2着に好走しており、左回りも問題なし。ハンデも57.5kgならこの馬としてはこなせる範囲でしょう。

ということで今年のシルクロードステークスは、7歳にして差しへの脚質変更がいよいよ実りそうなファストフォースが有力4歳馬達を見事に差し切ってくれることに期待したいと思います。