12月10日は香港のシャティン競馬場で香港ヴァーズが開催。エリザベス女王杯5着馬のジェラルディーナ、アルゼンチン共和国杯を制したゼッフィーロなど、今年も有力日本馬が多数参戦する。
日本勢の中で特に注目したいのが、BCターフ・3着から参戦するシャフリヤールだ。
前走後はしばらくアメリカに滞在し、11月22日には香港のシャティン競馬場に到着。英競馬メディアの「Wolrd horse racing」は4日、藤原調教師のインタビュー動画を公開。動画内では「着いてからは、情報によってはすごくイイ雰囲気で。馬も気分良くしてます。」と状態面の良好ぶりをアピールしており、最後には「勝ちを狙いに行く」と強気のコメントで締めた。
前走のBCターフについては小回りが合わなかった点を指摘し、あくまで状態面は前走から順調であったと話した。手術明けで100%の能力を引き出せるまでには仕上がっていなかったと考えると、その条件下で3着に持ってくるのだから改めて能力が高い馬であることを証明したと言って良いだろう。
今回はさらなる長距離輸送を経てということにはなるが、22日に到着して25日には馬場入りを開始し、すでに現地で10日近く調整されている。術後もパフォーマンスは落ちていないことは前走の内容と結果で明らかになっており、明け2戦目ということで本来のパフォーマンスを引き出せるまで上がってきている可能性は高い。
今回は同じく日本から参戦する馬達も有力だが、外国勢では米遠征の前走BCフィリー&メアターフで2着だったアイルランドの3歳牝馬・ウォームハートが最有力か。G1・6勝目を飾った勝ち馬のインスパイラルにクビ差まで迫っており、こちらがやや抜け出すの早かっただけの差だった。
今回は初の2400mということで、ウォームハートに関しては距離の適性を見極めるのことが最大のカギとなりそうだ。スローからの末脚勝負に戻るのは良さそうで、斤量も53kgのアドバンテージがある。距離さえこなしてくるようなら、ここでも勝ち負けだろう。
出走予定の10頭中4頭が日本馬で、地元の香港馬は3頭。地元香港勢の有力どころとされていたロシアンエンペラーも回避が決定したということで、味方の日本勢を除けば今年はアイルランドからの刺客・ウォームハートが最大のライバルとなりそうだ。