【クイーンS予想2018】フロンテアクイーンの洋芝・夏適性を血統データで分析!
今週の注目のメインレースは開催週の札幌で開催される「クイーンステークス」です。
今年の夏は例年以上の猛暑が続き、暑さに参ってしまっている方も多くいらっしゃることかと思いますが、暑さが苦手な馬にとっては我々人間以上に厳しい季節となってきたと言えるでしょう。そんな中、このクイーンステークスで初めて夏競馬に挑戦する馬もおります。
その馬はメイショウサムソン産駒の5歳馬、フロンテアクイーンです。
デビューこそ夏の新潟でしたが、以降は毎年夏は休養してきた馬です。3月に行われた前走の中山牝馬ステークス(2着)の後は4月の福島牝馬ステークスに向かう予定でしたが、追い切り中に心房細動が発症したため回避となりました。それも何とか立て直し、今回は仕切り直しの一戦となります。
4ヶ月以上の休み明けとはなりますが、現在同馬は4戦連続2着と抜群の安定感を見せており、戦ってきた相手も強力な馬たちが多いです。今回も強力な相手が何頭かおりますが、立て直してくれば強豪相手でも戦えるはずです。
とは言え、今回は初の「夏競馬」に初の「洋芝」と適性に一抹の不安があります。ということで、今回はメイショウサムソン産駒がデビューしてからの過去6年間のデータをもとに、フロンテアクイーンの各種適性を探っていきたいと思います。
「札幌」は不得意?!
勝率や複勝率など好走率ベースで見ると、「東京」、「中山」、「小倉」、「函館」の4つの競馬場の成績が良いです。複勝率ベースでは中山の24.6%が一番高くなっており、中山巧者として知られるフロンテアクイーンの成績にも納得です(中山芝の成績:1-4-1-2)。
それでは洋芝の「札幌」と「函館」はどうでしょうか。いずれもサンプル数は少ないですが、意外にも函館は勝率が全競馬場の中でトップです。しかし、札幌の成績は極端に悪く、他の競馬場が最低でも勝率5%、連対率10%、複勝率15%を超えている中で、札幌は勝率1%、連対率7.2%、複勝率16.5%と低い数値となっております。
高低差がある函館のコースに比べて札幌のコースは平坦で、さらにカーブも大きく緩やかで、直線が短いという特徴があります。同じ洋芝でも成績に差が出ているのはこういったコースの特徴の違いが原因かもしれませんね。
馬場状態別のデータを見ると、「重」と「不良」の勝率・連対率・複勝率がいずれも「良」と「稍重」よりもはるかに高くなっておりますので、力の要る馬場やコースを得意としている点が感じられます。
競馬場 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 |
---|---|---|---|---|
札幌 | 1 | 6 | 9 | 81 |
函館 | 7 | 7 | 8 | 70 |
福島 | 12 | 22 | 17 | 185 |
新潟 | 15 | 15 | 15 | 186 |
東京 | 31 | 34 | 26 | 343 |
中山 | 29 | 27 | 45 | 310 |
中京 | 17 | 16 | 8 | 217 |
京都 | 21 | 18 | 21 | 314 |
阪神 | 22 | 27 | 24 | 311 |
小倉 | 16 | 18 | 14 | 170 |
馬場状態 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 |
---|---|---|---|---|
良 | 91 | 101 | 86 | 1009 |
稍重 | 7 | 10 | 13 | 154 |
重 | 9 | 9 | 4 | 54 |
不良 | 2 | 3 | 2 | 10 |
夏場は勝率ダウン!
一番成績の良い月は「10月」で勝率・連対率・複勝率の全てがトップですが、全体的には春の成績が一番良く、次いで秋、最後に夏という順番になっております。2,3着には夏でも春・秋同様に馬券に絡むのですが、夏場は勝率の低さが目立ちます。暑い夏よりは、寒い時期の方が走る傾向にあるようです。
月 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 |
---|---|---|---|---|
1月 | 19 | 15 | 18 | 182 |
2月 | 13 | 17 | 13 | 176 |
3月 | 21 | 21 | 16 | 207 |
4月 | 12 | 13 | 15 | 200 |
5月 | 17 | 16 | 12 | 199 |
6月 | 13 | 8 | 10 | 150 |
7月 | 15 | 18 | 18 | 191 |
8月 | 9 | 19 | 21 | 208 |
9月 | 12 | 11 | 15 | 165 |
10月 | 17 | 20 | 15 | 154 |
11月 | 13 | 14 | 14 | 182 |
12月 | 10 | 18 | 20 | 173 |
春競馬 | 82 | 82 | 74 | 966 |
夏競馬 | 42 | 49 | 50 | 593 |
秋競馬 | 47 | 59 | 63 | 628 |
1800~2000mがベスト!
中距離に適性があるイメージでしたが、やはりその通りで、1200~1600mと比べると1800~2000mの中距離の成績が良く、出走数も1800mと2000mが断トツです。また、2400mは連対率と複勝率がトップで、距離は伸びてもそれほど苦にはせず、距離の適性範囲は比較的広い血統であることが伺えます。
距離 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 |
---|---|---|---|---|
1200m | 14 | 19 | 15 | 220 |
1400m | 8 | 10 | 14 | 181 |
1600m | 15 | 21 | 18 | 228 |
1800m | 47 | 55 | 68 | 664 |
2000m | 49 | 35 | 28 | 398 |
2400m | 7 | 12 | 6 | 87 |
2500m | 1 | 0 | 2 | 8 |
2600m~ | 2 | 3 | 4 | 37 |
以上、メイショウサムソン産駒の過去6年間(2012.7.1~2018.4.8)のデータと分析でした。全体的にはプラス材料と呼べるファクターは少なく、後押し要素としてはやや不十分といった印象です。近走では安定感を見せており軸にはピッタリな印象のフロンテアクイーンですが、上記のデータ然り、心房細動の影響で仕上げ切らずにレースを使う可能性も秘めているため、今回は相手候補の1頭として評価したいと思います。