【ジャックルマロワ賞2025予想】タイキシャトル以来27年ぶり快挙なるか?主役はマイル女王アスコリピチェーノ

17日、フランス・ドーヴィル競馬場で行われる芝1600mのG1「ジャックルマロワ賞」に、日本からアスコリピチェーノが参戦する。過去に日本調教馬は同馬を含め5頭が挑戦し、1998年のタイキシャトルが優勝、2003年のテレグノシスが3着と、挑戦数の割に好成績を残してきた相性の良い舞台だ。
ドーヴィル競馬場の直線1600mは、ほぼ平坦で良馬場なら時計が出やすいコース。レースレコードは2013年、ムーンライトクラウドが記録した1分33秒40。一方で、馬場が渋ると時計が大幅にかかるのが特徴で、不良馬場だった1999年には名馬ドバイミレニアムが1分44秒30で制している。洋芝特有の馬場適性が大きく結果を左右するレースといえよう。
今年は日本から2頭が参戦。ヴィクトリアマイルを制したアスコリピチェーノと、ダービー卿チャレンジトロフィー8着のゴートゥファーストだ。中でも主役は、マイルG1を2勝しているアスコリピチェーノ。阪神ジュベナイルフィリーズ、ヴィクトリアマイルに加え、サウジアラビアの1351ターフスプリントも制しており、海外遠征経験と国際舞台でのスピード実績は十分だ。マイル重賞4勝という戦績は、ドーヴィルの直線1マイルにもしっかり適応できる裏付けとなる。
前走のヴィクトリアマイルでは、大外枠から動きづらい展開の中、直線で渾身の末脚を発揮して差し切り勝ち。東京マイルで求められる瞬発力を存分に見せつけてくれた。手綱を握ったルメール騎手は「勝つ自信はあったが、サウジの速い馬場から東京のやや軟らかい馬場に対応できるか不安もあった。勝てて良かった」と振り返る。大外からの難しい競馬を馬の力でねじ伏せた内容は、改めて地力の高さを証明した。
ジャックルマロワ賞は、日本にとって1998年タイキシャトル以来27年ぶりの制覇が懸かる一戦。アスコリピチェーノが欧州の直線1マイルで、その才能を再び世界に示すことができるか注目される。歴史的快挙達成への期待は高まるばかりだ。

