【スワンステークス2025予想】波乱呼ぶ3歳牝馬!1400mで一変期待の穴馬はこの馬だ

中央3日間開催の最終日を締めくくるのがスワンS。マイルCSの前哨戦としても注目されているが、G1が存在しない芝1400m戦線において、いわば“1400mの頂上決戦”とも呼べる舞台である。マイルを狙う馬にとっては調整レースだが、この距離を得意とする馬にとってはまさに勝負の場となる。
今年のメンバーの中で注目したいのが3歳牝馬のムイだ。デビュー以来5戦3勝という安定した成績を誇るが、唯一崩れているのは重賞の舞台。ニュージーランドTと前走・葵Sでいずれも12着に敗れている。しかし、敗因を冷静に振り返れば、見え方は大きく変わる。
ムイの3勝中2勝は1400mで挙げたもので距離適性は明らか。前走の葵S(1200m)は距離が忙しく、序盤で置かれてしまった。それでも最後は鋭い脚を見せており、0秒6差の12着という着順以上の内容だった。一方、前々走の橘S(1400m)では、流れに乗って中団から抜け出し力強く差し切り勝ち。道中のリズム、脚の使いどころ、全てが噛み合ったレースで、まさにこの距離でこそ真価を発揮するタイプといえる。
さらに今回は53kgという軽ハンデの恩恵も受けられる。そして忘れてはならないのが、父ミッキーアイルもこのスワンSを制した実績を持つという血統背景だ。父が勝った舞台で、娘ムイが同じ栄冠を掴む“父子制覇”の可能性が現実味を帯びてきた。
相手関係は強力だが1400mなら一切見劣りはしない。展開さえ向けば、末脚一閃で上位争いに加わることは十分可能だ。スピードと持久力のバランスが問われる京都1400m戦。血統も、距離も、そして勢いも揃ったムイにとってここは絶好の舞台となる。
“1400mの鬼”ムイが父の背中に並ぶ瞬間が見られるか。スワンSで重賞初制覇を決め、秋の短距離路線を沸かせる可能性は高いと見て有力視したい。

