【オークス予想2018】アーモンドアイ、課題は距離。血統的不安を打ち消せるか?

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次週も引き続き牝馬G1が開催。牝馬クラシック第2弾となる「オークス」が東京競馬場で開催されます。

新聞やネットなどの各メディアの前評判では桜花賞の1,2着馬、アーモンドアイとラッキーライラックが人気を集めておりますが、おそらく本番でもこの2頭が人気を分け合う形と見てほぼ間違いないでしょう。

過去10年で1番人気は【4-2-1-3】、2番人気も【1-3-2-4】といずれも馬券圏内率が高くなっており、基本的には上位勢が強い傾向にあります。とくに1番人気は最多の4勝を挙げ、複勝率も70%と好成績。単勝オッズが2倍台なら【2-1-0-1】で馬券圏外が1頭のみとさらに信頼度は増します。

今年の1番人気は1冠目となる桜花賞を快勝したアーモンドアイと見て間違いないでしょう。最後方から競馬を進め、直線では先の抜け出したラッキーライラックを鮮やかに差し切る強い競馬でした。2走前のシンザン記念を制し重賞2連勝中という好調ぶりからも、オッズも2倍台は確実。データ的には非常に信頼できる1頭のように思えます。

血統的には買いづらいロードカナロア産駒、課題はやはり“距離適性”か

オークスの予想で重視されやすい判断材料として距離適性が度々挙げられますが、ほぼ全ての馬が2400mという距離は初体験となります。1600m以上は未経験のアーモンドアイにとっても4ハロンの延長は決して楽な課題ではありません。

桜花賞後のインタビューでは鞍上のC.ルメール騎手が「長い距離でもいけると思いますし、オークスでも勝てると思います。トリプルクラウンを考えてもいいでしょう。」と強気のコメントを残しており、鞍上からは強い期待感が伝わってきます。

ただ、NHKマイルマイルCで1番人気に推されたタワーオブロンドンでも「ケタ違いの脚」「次のロードカナロア」と絶賛しておりましたが、結果は12着と大敗だったので、騎手を含め陣営のコメントは話半分に聞いておくのがベストですね。

さて、となると脚質や血統から予想をしていくしかありませんが、アーモンドアイはロードカナロア産駒の初年度産駒ということで、データが非常に少ないのが難点。

今年の皐月賞では同じロードカナロア産駒のステルヴィオが初の2000mに挑戦しておりますが、結果は4着でした。皐月賞の時はステルヴィオの距離適性を考察するためロードカナロア産駒の距離別成績をまとめましたが、1600m以下の距離を中心に使われており、2000m以上はデータが少ないのが現状です。それでもやはり距離が長くなると好走率は下がっており、他の距離と比べるとどうしても信頼度は低くくなります。

2400mとなるとさらにデータは少なくなり、現時点で2400mを経験しているロードカナロア産駒は未勝利のシバノモスキー(5着)の1頭のみです。ステルヴィオの例からも、基本的に2000m以上のロードカナロア産駒はまだ疑ってかかりたいところです。

ただ、2400mが初体験となるアーモンドアイ意外の馬にも同様のことが言えますし、「テン」と「上がり」でスピードを問われやすいオークスの流れでは、「距離適性は関係ない」と認知しているファンも多いと思います。

前走の桜花賞で15頭をごぼう抜きした33.2秒の驚異の鬼脚を持っているアーモンドアイなら、中距離適性など関係なく圧勝してくれる可能性も十分にありますが、皐月賞を制したオルフェーヴル産駒のエポカドーロの好走ぶりからも、今回も同産駒のラッキーライラックが強敵となりそうです。皐月賞に続いて今回も注目の初年度産駒同士の戦いが繰り広げられますが、今回は一体どちらに軍配が上がるのか?はたまた別馬が台頭してくるのか?楽しみは尽きません。