【函館記念2022予想】紅一点ファアリーポルカ、“恵みの雨”で潤し!
今週日曜の函館競馬場のメインレースは、ハンデ重賞「函館記念」です。過去10年で1番人気は1勝のみ。2着、3着には一度も入ったことがない事からもわかるように、荒れる傾向の強いレースです。
今年も出走馬はフルゲート16頭で、前走勝っている馬はタイセイモンストルが3勝クラスを勝っているだけ。後は、前走でG2目黒記念2着のマイネルウィルトス、G3鳴尾記念3着のサンレイポケット、G1大阪杯6着のスカーフェイス、G1宝塚記念10着のギベオンあたりが目立つくらいで、これらの馬のいずれかが1番人気馬になりそうですが、どの馬だったとしても信頼度は低そうで、やはり今年も荒れそうな気配十分です。
さらに、今年は妙にブリンカー着用の馬が多いのもポイントで、実に半分の8頭がブリンカーを着用し、そのうち半数の4頭が初ブリンカーと、もともとブリンカーが気性面に課題のある馬がすることが多いだけになんだか荒くれものが揃った感もあります。
そんな中で注目は、唯一の牝馬フェアリーポルカです。ファアリーポルカは4歳時に重賞を2勝している実績馬なのですが、ここ2年勝ち鞍はなく、G3・3着が2回ある程度といまいちの近走結果です。
それでもこの馬を有力視している理由は、“器用さ”と“重馬場適性の高さ”にあります。
重賞の2勝は、中山牝馬ステークスと福島牝馬ステークスの2戦。小回りで展開が紛れやすく器用さが必要な競馬場でのものです。そこでしっかり勝利しているのは、この馬が器用であることを表しています。
以後は1度東京競馬場で走っている以外は、中山、福島、札幌、小倉、地方競馬場と小回りで器用さの要求される競馬場ばかりを走っているのです。その間、2020年8月のクイーンステークス以来12戦していて、そのうち9戦は勝馬から1秒以内に走れています。近走勝てていないものの、着実に上位に近づく競馬はできているのです。
そんな馬が、今回ブリンカー馬多数の荒くれもの対決で一筋縄ではいかなさそうなレースというのは、フェアリーポルカの器用さが最大限活かされる可能性は高いはずです。しかも鞍上は、武豊騎手が初騎乗となりますが、その騎乗の巧さ、器用さは、いまだに健在のトップジョッキーなだけに、よりフェアリーポルカの力を引き出してくれるはずです。
そしてもう一つ、重馬場の適性の高さも非常に魅力な点です。昨年の中山牝馬S・3着と一昨年の中山牝馬S・1着はいずれも雨で不良馬場。20年の愛知杯・4着も雨で重馬場で、“馬場は渋ればなお良し”の馬。洋芝は昨年のクイーンS・4着と適性はすでに示していますし、雨でさらにタフになればこの馬のパフォーマンスも上がってくるでしょう。
ということで今年の戦函館記念は、紅一点で器用なフェアリーポルカが、ブリンカー馬多数の荒くれもの対決の間隙をぬって、武豊マジックと恵みの雨も相まって、するするっと3回目の重賞制覇を果たしてくれることに期待して応援したいと思っています。