【富士ステークス2025予想】東京マイル無敗のジャンタルマンタル、斤量59kgでも死角なし?

主役はマイルG1・3勝の実績を誇るジャンタルマンタルだ。東京マイルでは2戦2勝と抜群の適性を示しており、距離もベスト。実績・適性の両面で他馬を圧倒する存在となる。
前走の安田記念では好スタートから3番手を確保。外からプレッシャーを受けながらも気負うことなく我慢を利かせ、直線では満を持して抜け出すと後続を寄せつけない完勝劇を披露した。スタートからゴールまで一切の隙がない走りで、“王者の競馬”を体現した一戦だった。
レース後、川田騎手は「我慢してきた分、4コーナーの雰囲気はとてもいいというものではなかったが、少しずつ動かしていきながら動き続けることができたので、これなら大丈夫だと思えた」とコメント。勝負どころでの反応と伸び脚に確かな手応えを感じていた様子で、その言葉からも馬の完成度の高さがうかがえる。
香港マイル以来の休み明け、初の58kg、そして日本の古馬勢との初対戦という厳しい条件下での勝利は価値が高い。しかも、東京マイルの上級戦は前に行く馬が捕まりやすい舞台。それを堂々と先行して押し切った内容は、ただの勝利ではなく“圧”を感じさせる王者の貫禄そのものだった。
今回の舞台はG2戦で、斤量はさらに1kg増える59kg。通常なら厳しい条件だが、前走内容を考えれば不安視する材料は少ない。ただし、ここはあくまで本番を見据えた叩き台の一戦。本仕上げは次となる見込みで、万全の仕上がりではない。59キロを背負って余力残しの仕上げで勝ち切るには、簡単な相手ではないだろう。
それでも、地力と完成度の差は歴然。展開に恵まれれば、連勝で大きな弾みを付けて本番に臨むことができよう。とはいえ、人気を背負う立場である以上、馬券戦略は慎重に立ち回るべき。ここでの内容が、本番に向けた“王者ジャンタルマンタル”の再始動を占う重要な一戦となる。

