【菊花賞2025予想】悲運続きのジョバンニ、巻き返しの態勢整う

日曜の京都メインはクラシック三冠の最終戦「菊花賞」が開催。皐月賞馬、ダービー馬が不在という異例の年ではあるが、それでも18頭の精鋭が揃い、世代最強を決めるにふさわしい一戦となった。
その中で注目したいのがエピファネイア産駒のジョバンニだ。今年のクラシック三戦すべてに出走する“皆勤賞”であり、同じく皆勤となるエリキングと並ぶ存在。世代トップクラスの力を持っていることは間違いない。
ただ、ここまでのジョバンニには“運のなさ”がつきまとってきた。皐月賞では馬群がごちゃつく展開に巻き込まれ、ダービーでは直線で前が壁になり満足に追えなかった。さらに前走の神戸新聞杯でも、直線で抜け出そうとした矢先に再び進路が塞がれる不運。それでも上位に食い込んでいるのは潜在能力の高さの証拠だ。陣営としても、これまで歯がゆい結果が続いているだけに「この馬の力はこんなものではない」と感じているはずである。
今回の菊花賞はその鬱憤を晴らす絶好の舞台だ。皐月賞馬とダービー馬の不在で、上位層の構図が大きく変わる。あの2頭が作っていた“壁”が消えたことで、ジョバンニにとって道が開ける可能性は高い。展開面でも追い風が吹いている。
特に注目はマイユニバースの存在だ。逃げて脚をため、後続が迫ると再び突き放すという、“セイウンスカイ”を彷彿とさせる戦法で話題を呼んだ。その鞍上は秋のG1戦線で次々と結果を出している武豊騎手。今回も迷いなく逃げる公算が高い。ペースがしっかり流れれば、馬群はばらけ、これまでジョバンニを苦しめてきた“ごちゃつき”も解消されるだろう。
持てる力を存分に発揮できる舞台設定が整った今が真の実力を見せる番。クラシック皆勤で積み重ねてきた経験と悔しさを糧にラスト一冠で頂点を掴み取れるかに注目だ。

