【富士S予想2017】グランシルクようやく本格化か?

記事「【富士S予想2017】グランシルクようやく本格化か?」のサムネイル画像

マイルの重賞戦線で善戦していたグランシルクが、前走の京王杯AHで遂に重賞タイトルを手にしました。今年は前走までに重賞を3戦して3着→3着→2着と重賞路線でくすぶっておりましたが、テン乗りだった田辺裕信騎手を背に豪脚一閃で全ての馬を差し切り悲願の重賞初制覇を達成。

直線の短い中山であの競馬が出来るなら、府中の長い直線ならさらに高いパフォーマンスも期待できるでしょう。しかし、今週は雨の日が多く、良馬場で行える可能性も低くなっております。馬場が渋った場合走るのかという不安はありますが、そこはこなしてくれそうな期待がもてるステイゴールド産駒ですし、半兄のクロムレックはダート馬でパワーも兼ね備えている血統です。グランシルクの稍重以上の成績は「0-2-2-1」で、重馬場は1走って3着と悪くありませんので、それ程神経質になる事はないと思います。

これまで善戦マンというイメージが強いイメージの馬でしたが、前走のオータムハンデではある程度流れた中で中団の外外から正攻法での競馬で突き抜けて完勝という、強い競馬で重賞初制覇を達成。ついに覚醒したと感じたファンも少なくないのではないでしょうか。嵌った感はありますが、それでも流れるペースの中で最後まで脚を維持できた点は高く評価してよいのではないでしょうか。

3歳時に出走したニュージランドTでも、出遅れながらも流れた中で最後は最後方から大外をまわって一気に進出して2着に入着。全体が流れた中で削がれずに脚を使ってこれるのは強みと言えるでしょう。東京マイルは下り坂スタートのマイル戦なので前半のペースは速くなりがちですし、今回もこの馬向きの展開となる可能性は高いと言えるでしょう。馬場の影響で傾向通りとなるかは分かりませんが、道悪適性も見込めるこの馬なら大きく崩れることもないのではないでしょうか。

問題は相手関係です。今回の出走馬で前走で馬券に絡んでいるのはグランシルクを除くとオータムハンデでグランシルクの2着だったガリバルディの一頭のみです。前走は後方中目で進めながら、外からジリジリと伸びて2着に入着。思っていた以上の内容を見せてくれましたが、ムラがある馬で稍重以上の成績も「0-1-1-3」とやや不安。

昨年の同競走2着馬で本番のマイルCSでも2着に入線したイスラボニータや、今年からマイル路線へ転身し、マイル路線でG1制覇を狙うエアスピネルといった馬が人気を集めそうですが、あくまで大目標は次走のG1ですし、近走崩れている点はネック。良い流れでこのレースを迎えることができているグランシルク以外の馬の取捨が非常に難しい一戦となりそうです。紐荒れにも警戒して人気薄にも十分注意を払いたいと思います。