ジュエラー引退、繁殖牝馬に。骨折判明で復帰は叶わず

3月3日、2016年の桜花賞馬ジュエラー(牝4、藤岡健一厩舎)が現役を引退することが、同馬を管理する調教師の藤岡健一師から発表された。ジュエラーは昨年の秋華賞(4着)後に左後肢の歩様が悪くなったため現在まで休養していたが、昨日2日に放牧先のトレセンで検査をしたところ左後第2指骨骨折が判明し、今回の引退に至った。

オーナーとの話し合いで、今後は北海道千歳市の社台ファームで繁殖牝馬となることが決まったと藤岡師は発表した。ジュエラーは昨年も左第1指骨を剥離骨折しており、脚部不安に悩まされる状況が続いていた。今年はヴィクトリアマイルを最大目標に調整されていたが、今回の骨折で道半ばの引退が決まった。同じ世代には左前浅屈腱炎から復帰が叶わず引退したオークス馬のシンハライトや、左後肢の故障で休養してからそのまま引退した2歳女王メジャーエンブレムなどがおり、ライバルに続いて今年も世代のトップクラスが引退することとなった。

どの馬も今年の活躍を期待していただけに引退の発表は残念ではあるが、状態に不安を抱えたまま走らせるよりも引退して繁殖牝馬として頑張ってもらったほうがファンとしても嬉しいことである。ジュエラーは種牡馬デビューしたばかりのヴィクトワールピサ産駒ということで血統的にも期待が大きかった馬だが、今後はさらに血を引き継いだ仔を楽しみにしたいと思う。ジュエラー号、お疲れ様でした。ジュエラーの通算成績は[2-2-0-2]、父ヴィクトワールピサ、母バルドウィナ、母父PistoletBleuという血統。