【関屋記念2025予想】54kgの軽ハンデに勝機あり?カナテープに追い風

今週末、新潟競馬場では芝1600mのG3「関屋記念」が行われる。今年からハンデ戦として生まれ変わった同レースには、スピード自慢が多数集結。中でも注目を集めているのが、昨年の夏競馬で新潟芝1400m・3勝クラスを快勝した堀厩舎の有力馬カナテープだ。
前走ではスタートを決めた後、無理に前を追いかけず、好位の4〜5番手からの競馬。大野騎手が完璧なエスコートを見せ、仕掛けのタイミングも申し分なかった。直線では勝ち馬セキトバイーストを捕らえにかかったが、逆に突き放されての2着。斤量差2.5kgがあったとはいえ、最後に脚色が鈍ってしまった点を見ると、地力の差が出た形となった。
大野騎手も「スタートが決まりましたし、勝ち馬を見ながらいい走りをしてくれました。ハンデ差もあったし、捕らえられそうな雰囲気もありましたが、最後は脚色が同じになってしまいました」とレース後にコメント。すべてが噛み合っていた中で勝ち切れなかったのは事実であり、評価が難しい一戦だった。
ただし、展開が向いた中で前々からしっかり脚を使い、11秒台のハイラップを耐え抜いた内容自体は評価できる。新潟コースは2走前に好走歴があり、また東京などの左回りでも実績があることから、直線の長い舞台はこの馬にとって適性範囲。1800m戦を多く使われてきた経緯から距離がベストとは言い切れないが、対応は可能だろう。
一方で、今回は新潟開幕週。高速馬場で時計が速くなりやすく、前が止まりにくい状況が予想される点は懸念材料となる。スタートからの位置取り、展開次第では取りこぼすリスクも残る。
それでも、今回課せられたハンデは54kgとかなり恵まれた印象。この軽量を武器に、鞍上のキング騎手が流れを掴み、直線でしっかりと脚を伸ばす競馬ができれば、勝ち負けまで持ち込む可能性は高い。
なお、このレースを勝てば堀宣行調教師はJRA全10場重賞制覇を達成することになり、陣営のモチベーションも非常に高い。東京マイルでの実績からも、一定の適性は示しており、スピード決着にも対応できるだけのポテンシャルは持っている。
ハンデ差と騎手の手腕が問われる今年の関屋記念。堀厩舎の快挙達成に向け、注目の一戦となりそうだ。

