美浦トレセン大規模改修へ、東西格差縮まるか?

6日、中央競馬の東日本地区における調教拠点である美浦トレセンの大規模改修案が正式に発表されたことが、国内大手スポーツ新聞社のデイリースポーツ社の報道によって明らかになった。

報道によると、現在は以下3点の改修案が発表されている。

  1. 坂路コースを延伸し高低差を栗東と同程度にする。
  2. 北馬場を閉鎖し厩舎建て替え用地を確保。
  3. 南馬場のWコースは左回り調教も可能なように改修、障害コースを移設。

坂路の具体的な改修案は、スタート地点を15メートル掘り下げ、延伸スペースを空けるというもの。夏ごろまでには改修案の概要を固める方針としており、坂路改修は2023年ごろに終わる見通しとのこと。

トレセンは、栗東が1969年に開場したのに対し、美浦は約9年遅れて1978年に開場。当時は両方ともダートコースのみであったが、1985年に栗東に坂路が導入され、1989年にはさらにウッドチップコースが導入された。

一方の美浦は少し遅れて1993年に坂路、2002年にWコースが完成。坂路コースは2004年にも改修が行われている。開場や新コースの導入など、常に栗東に遅れてきた美浦トレセン。そのため、良質馬の多くは栗東に預託されることになり、東西格差が広がるという悪循環に陥った。

兼ねてから東西トレセンのレベルの差は関係者やファンから指摘されていたが、今回はかつてない大規模改造になるため、どこまでその差がどこまで埋まるかは注目が集まるところである。