後のG1馬を数多く送り出す出世レース「サウジアラビアロイヤルカップ」に向け、各馬の調整は最終段階を迎えている。その中でも鋭い動きを見せたのが、新潟1800mの未勝利戦を快勝してここに駒を進めるゾロアストロだ。

2日、ゾロアストロは美浦のWコースで3頭併せを敢行。相手は3歳1勝クラスの僚馬カーラデマドレと、古馬オープンのアドマイヤマツリ。3頭併せの真ん中に入ったゾロアストロは道中折り合いに専念し、4コーナーで並びかけると直線では軽く仕掛けられてスムーズに反応。6F83.0－1F11.2をマークし、外のカーラデマドレと併入、内のアドマイヤマツリには半馬身先着してフィニッシュした。

前日の雨が残り、タフな馬場コンディションでの調整となったが、脚取りは実に軽快。ゴール前の反応の鋭さに加え、ゴール板を過ぎてもスピードを緩めず、伸びやかなフットワークで駆け抜けた点は高く評価できる。十分に負荷をかけつつも余裕を残す内容であり、着実に力をつけていることを示した。

直近で重賞制覇を果たしたアドマイヤマツリに先着しながらもまだ余裕を残しており、秘めた奥深さを感じさせる内容だった。当週の追い切り次第では、さらに評価を高める可能性がある。