【産経賞オールカマー2024】天皇賞・秋の前哨戦!レーベンスティールやミクソロジーなど出走予定馬を考察

今週は勝ち馬に天皇賞・秋の優先出走権が与えられる「オールカマー」が開催されます。春のG1路線を戦った実力馬と、夏の重賞で好走した馬が顔を揃えるまさにAll comer(参加希望者全員)な一戦です。今年も多彩な顔ぶれが揃いましたが、今回は出走予定馬の中でも上位人気となりそうな有力馬3頭をピックアップしましたので予想の参考にお役立てください。

レーベンスティール(牡4、田中博康厩舎)

前走のエプソムC・1着から参戦するレーベンスティール。前走は59kgの斤量を背負って約1年ぶりの1800m戦となかなかに厳しい条件でしたが、これを完璧な位置取り、ラスト3Fは文句なしの33秒7の末脚を繰り出す完勝劇。それだけに2走前の新潟大賞典・11着の大敗が不可解ですが、前走の競馬はフロック視できない勝ちっぷりでした。昨年のセントライト記念を制しており、中山の2200mという舞台のG2ですでに勝ち星を挙げられているのは好感が持てます。休み明けとなるここでいきなり仕上げてくることはなさそうですが、体調さえ整っていればまだまだタイトルを積み重ねていい逸材です。

ミクソロジー(牡5、辻野泰之厩舎)

昨年のダイヤモンドSを制し、重賞初制覇を果たしたミクソロジー。中団7番手の内からロスなく追走し、直線では外から上がり3F最速の脚で伸びて差し切って快勝しました。内枠を活かせた走りで、上がりがかかる状況もプラスして、しまいはよく伸びてくれました。ただ、以降は脚部不安で予定していた天皇賞・春と宝塚記念を回避しており、今回は約1年半ぶりの実戦となる点が最大の懸念材料となりそうです。本来の力が発揮できさえすれば勝ち負けになりそうですが、ここまで空くのは初めてなだけに状態面については追い切りやパドック、返し馬などを見て慎重に判断したいところです。

ステラヴェローチェ(牡6、須貝尚介厩舎)

前走の札幌記念・3着から参戦するステラヴェローチェ。スタート後はすぐに内に進路を取っていき、勝負どころからも内々を通ってしっかりと脚を伸ばして3着に食い込んでと、手綱を握った横山典弘騎手の見事なエスコートが光りに光ったレースでもありました。絶対的なスピード勝負では分が悪そうですが、前走のような洋芝や時計のかかる馬場なら評価を上げたい1頭です。中山コースは2021年の有馬記念(4着)ぶりと久々ですが、皐月賞でも3着に好走しているようにコース適性の高さはすでに証明済みで、コースで割り引く必要はなし。秋は横山典弘騎手とのコンビで天皇賞・秋を最大目標としており、大舞台へ向けて弾みを付けられるかに注目です。